ゆいま~る大曽根ブログ

「ゆいま~る大曽根を創る人たち」第1回 なぜ、大曽根にサ高住? 始まりから現在まで


オープンまであと2ヶ月となった「ゆいま~る大曽根」。「ゆいま~る大曽根を創る人たち」を3回に分けてご紹介します。

第2回 高齢者の「声」を取り入れた住みやすい居室づくり
第3回 働くスタッフご紹介

全国で10件目のゆいま~るシリーズとなる「ゆいま~る大曽根」。そもそも、大曽根でのサ高住計画はどこから始まったのでしょうか。1回目は、始まりから現在に至るまでの過程と、今後目指す地域コミュニティについて、企画開発部長の西尾弘之のお話です。

企画開発部長 西尾弘之

――そもそも、どうして大曽根住宅にサ高住を企画することになったのでしょうか。

西尾 5年前(2012年)に、大曽根住宅1階に入っていたスーパーが撤退しました。そのとき、空いてしまった300坪をなんとかしたいという話があり見に来たのです。住宅部分も空室がありましたので、「ゆいま~る高島平」のように、団地の空室をリノベーションして「分散型」サ高住にし、1階スペースを地域コミュニティの場としてつくれないか、と考えたのです。

――「分散型」サ高住と地域コミュニティの合体ですね。どのように進めてきたのでしょうか。

西尾 まずは、地元の学者や地域で活動していた方などとともに大曽根研究会※を作り、話し合ってきました。昨年、愛知県住宅供給公社の大曽根住宅の空き室活用をしたサ高住の公募が始まって、2016年8月に事業社として(株)コミュニティネットに決定しました。同時期に「名古屋大曽根100年コミュニティをつくる会」(コミュニティネットワーク協会主催)が開かれ、地域の方や入居検討者とともに子どもも高齢者も安心して住めるしくみについて等の話し合いが行われました。毎回40~50名の参加がありました(2016年11月、12月、今年1月、2月、3月まで計5回開催)。
ゆいま~る大曽根が着工してからは当社主催の「友の会」を開催し、実際に入居を検討されている方を中心に、どういう住まいになったらいいかとか、1階スペースの使い方など、参加者とともに話し合っています。
大曽根研究会 学者、建築士、医療・介護関係者、生協関係者、NPO関係者、ライターなど、コミュニティ・まち創りに興味のある人が集まって、大曽根住宅のコミュニティ創りについて検討する会。大曽根住宅の空室借入、300坪店舗跡を賃貸できる可能性が出てきた時から始まった。

――進めていく上で、工夫したこと、大変だったことはなんでしょうか。

西尾 ゆいま~る大曽根の事業が決定してからが大変でした。大曽根住宅の人たちに理解してもらうことが大前提ですので、公社とともに、まずは自治会に話をしにいきました。そこでは、60歳以上が6割の団地なので若い人を入れてほしいという要望があったのです。今までは期限付きで家賃を下げて若い人に入居してもらってきたのですが、家賃が上がると出て行ってしまうという繰り返しで定着しないとのことでした。そこで、家賃を下げるのではなく、ミドルリノベーションで水回りを替え、住みやすい物件として公社が募集をかけ、子育て世代の住居が6戸オープンする予定です。
自治会は、当初若い人が来ないと運営できないという考えでしたが、自治会長はじめ自治会と着工までに7~8回話をし、若い人に頼らなくても団地住民にとってメリットになるような提案をしました。ひとつは、サ高住に入居される方に一入居者として自治会活動も行うという条件で契約書作ること。もうひとつは、1階のコミュニティスペースが出来れば、団地内の利便性があがり、さらに人を呼び込めて評価もあがることです。
なるべく足しげく通い、顔を合わせて理解してもらうよう心がけました。ようやく、今では、いろいろな方から声をかけていただけるようになりました。
あとは、実際に入居するゆいま~る大曽根の方とここに住んでいる方との対面の機会を、いつ作るかですね。受け入れる側がきちんとした姿勢で臨まないと、ここに来たときに疎外感があったら、出て行ってしまうかもしれない。逆に、入居者の皆さんにも、ここの一住人として暮らしてくださいとお話していくつもりです。お互いに受け入れるという気持ちを持ってもらうことが、私たちの役割だし、一番大切な事だと思っています。

――ゆいま~る大曽根フロントが、両者を結びつける潤滑油となるのですね。

西尾 そうです。そういうことをしないと、両者の交わりもないし、コミュニティの拠点を作っても、うまく機能しません。みんなで使えるしくみを考え、住人や地域に向けてきちんとPRをしていかないとうまくいきません。コーディネーターの役割をしっかりしていきたいですね。
また、サ高住ですので、安否確認と生活相談を提供するのですが、介護保険利用者については、地域の既存の医療・介護と連携します。実際にゆいま~る大曽根に入居をされる方は自立の方がほとんどです。皆さんは色々な経験や特技をたくさんお持ちですので「お元気なうちは働きませんか」という提案をしたいと思っています。たとえばここでの「暮らしの助け合いの会」を作って、大曽根団地内で仕事を作る。そうすると、団地内をはじめ周りの戸建にもそういう支援が提供できて、ここを中心とした事業が広がるかもしれません。既存組織、たとえばコープなどに働きかけて、現在バックアップを求めるなど模索中です。
こうしたことができれば、月に1万でも2万でも、お元気なうちは収入が得られて生きがいにもつながると思います。そして、困った時には逆に助けてもらう。そういう循環が出来たら楽しいですね。
介護保険を使っている方も使っていない方も、ここでの暮らしを満足していただくために、いろいろなところと手を結んで根ざしていってほしいと考えています。

――1階の300坪のスペースは「わっばの会」さんが運営するそうですね。

西尾 わっぱの会は、名古屋を中心に、障がい者が暮らしやすい社会をつくるために、就労支援やパン屋の運営など、昔から地域に根差した歴史あるNPO法人です。
1階をどう使うかということを考えた時に、コミュニティネットとしては小規模多機能を入れようかなど検討したのですが、なかなかうまくいかなくて、そんなとき名乗りをあげたのがわっぱの会でした。障がいのある人たちがどう暮らしていくか、その人たちの暮らしをどう支えていくか、という考え方がコミュニティネットの理念と一致したので、この大曽根住宅1階で事業を展開してもらうことになりました。
「資源カフェ」※を中心に、物販コーナー、朝市、多目的室でのイベント、カルチャー、赤ちゃんや子どもが遊べるスペース、お母さんたちがくつろげるスペースなど、いろいろな案が出ています。
このたび、わっぱの会とコミュニティネットで、大曽根住宅全戸にアンケートをお願いし、スペースの使い方やカフェのメニュー、物販品目などについて聞いているところです。
また、団地に住む高齢者や女性が、たとえばゴミ捨てが大変という場合にわっばの会にお願いする仕組みを作るなど、仕事づくり、就労支援もできると思います。
お互いに協力して、このスペースでいろいろなことを初めて、どんどん人を集めたい。
入居予定者も期待していますし、団地の人も「使わせてもらえるのか」という方もいますが「一緒に使えるものを作っていきましょう」と言葉を切り替えて発信しています。ここ大曽根は3つの学区の交点なので、各地域にも声をかけているところです。わっぱの会を中心に、大曽根の住民みんなでこのスペースを守り育てて、利便性の恩恵を受けていく。そういう場が出来ればといいと思っています。
※資源カフェ 市民が持ち寄った資源(新聞、空き缶など)をチケットと交換し、カフェで使えるようにするしくみ。
くわしくはこちら→「300坪のコミュニティスペースの構想を「わっぱの会」会長が語る

――今後の課題について聞かせてください。

西尾 1階がこの団地・地域で評価されるかどうか。それが一番大きいでしょう。成功すれば、サ高住+地域コミュニティスペースのしくみを全国で展開できます。
また、至れり尽くせりの老人ホームのように「お金を払ったからすべてお任せ」では自立性と地域への広がりは期待できませんが、上記のようなしくみを成功させれば、健康寿命を延ばせるし、人として自立できるし、生きがいを見つけられるし、本来の目標はそこだと思うのです。

――目指すところは、弊社の「100年コミュニティ」の理念ですね。

西尾 子どもから高齢者まで、障がいがあっても最後まで暮らせるまちづくりです。
そのためには、本当の拠点とは何かを考え、しっかりとした場づくりをすることです。住んでいる人や年齢によって、要求はどんどん変わっていきます。それに柔軟に対応して、どうこたえていくかだと思うのです。
不満が出たとき、努力して改善していくという姿勢を示せば、ここは何かあった時に対応してくれると認識してもらえます。信頼が築けて、ここと付き合っておきたいと思ってもらえれば、お友達も連れてきてくれて、さらに広がっていく。人を呼び込むことが出来る場づくりを目指したいです。

大曽根住宅を背に立つ西尾。この場所で地域の拠点づくり目指す。

 

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