ゆいま~る那須ブログ

居住者インタビュー「自分で切り拓くことの素晴らしさ」


Tさん(80歳)

■最近のゆいま~る那須での暮らしはいかがでしょう?

自由闊達で、とても解放されて、毎日が充実しています。以前は交通の不便さがネックでしたが、今ではそのことも気にならなくなりました。というのも、近所の方に声をかけていただいて、西郷村の保育園でボランティアをすることになったんです。子どもたちとともに過ごす時間が何にも代えがたく、人生の後半になって、こんな喜びをいただけたことに本当に感謝しています。

■保育園でのお話をもう少し詳しく聞かせてください。

白河の図書館に通っていて、絵本の読み聞かせのグループに関わったのがきっかけです。そこで声をかけていただきました。西郷村の保育園の園長先生が諸手をあげて私を迎え入れてくださった。こんな年齢のおばあさんが、ボランティアとはいえ、子どもたちの保育に関わらせてもらえるなんて、東京ではありえないことです。自ら動くということは大切ですね。

今、保育園で2歳の子どもと園庭で遊んだり、寝かしつけたり、おもらしの始末をしたり、もみくちゃになって戯れています。体力的にはきつい部分もありますけれども、そんなことは気にならない。子どもたちには何十倍ものもエネルギーをもらえて、私は心身ともにすっかり元気になりました。

腰痛でリハビリに通っていたのですが、子どもたちを抱き上げたりする動作が効いたのでしょうか、いつのまにかすっかりよくなりました。2才の子どもが「おばちゃん、大好き!」と抱きついてきてくれる、私がこんな小さな子どもに必要とされていると感じられる、なんて幸せなんだろうと。

園長先生一家とは親しくさせていただいています。ボランティアの時はゆいま~る那須まで自動車で迎えにきてくださって、帰りは温泉に寄るのが日課です。先日は平泉と恐山へのドライブにも誘っていただき、パワーをもらって帰ってきました。園長先生ご夫婦はお互いを労わりあって、とても仲がいい。私は早くに夫を亡くしましたけれども、お2人を見ていると、とても心がなごみます。園長先生一家の地に足のついた生き方には、人間としてのあり方を学ばせてもらっている。こんな体験をさせてもらえているのも、那須に来ることを選択したからだと思います。

■「選択」といえば、以前、Tさんに「人生を選択すること」について話していただきましたね。

ゆいま~る那須に来たことは自分の選択であり、すべては自分の責任ですけれども、以前の通り、東京の世田谷にあのまま住んでいたらありえなかったようなことが起きているのです。

東京ではそれなりに介護のことなどで苦労もし、孫も育ててきましたけれども、ほわほわとした感じで過ごしてきました。私は「子孝行者」かもしれません(笑)。夫が他界してからは息子夫婦や孫とずっと一緒に暮らしてきたのですが、子どもたちとの距離をおいたほうがよいと判断して、那須に住むことを選択しました。窓から眺める季節の移ろい、木々の匂いや鳥のささやき、一瞬一瞬のすべてが、その時にしかない美しさ。それを発見する毎日は飽きません。

ゆいま~る那須ではいろいろな方が集まっているので、いろんなこともあります。私はゆいま~る那須の方々と楽しい近所づきあいをすると同時に、ゆいま~る那須の外の世界を自分の力で開拓しました。新しいつながりが今の幸せにつながっていると思っています。

今でも世田谷には自分の部屋はありますし、ときどき東京に出かけます。行ったら行ったで、美術館に足を運んだり、友だちと会ったり、楽しくやっています。なかでも孫娘が一番の親友で毎日メールのやりとりをしています。

■老いるということを、以前「老いの寂寥」と表現されたことが心に残っています。

老いるのは寂しいことではあります。でも、その寂しさの中で、自分が今まで過ごしてきた時間を振り返り、自分が生かされていると感じられる。そんな思いもよらない老いの境地が見えてきています。これまで特にどうということなく生活してきて、職業をもたなかった私ですが、自分で選択して自分で切り拓くことの素晴らしさを知りました。そのことで、これまで過ごしてきた人生はすべて糧になり、決して無駄ではなかったとに感じられるのです。

 

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