~できることは自分で、ここは大きな一つの家族~
2014年6月1日、ゆいま~る中沢B棟4階に、グループハウス中沢がオープンしました。
グループハウス中沢は、全部で18部屋あります。よく認知症の方たちが暮らす「グループホーム」と勘違いされるのですが、そうではありません。これは、コミュニティネット独自の名称で、「見守りのあるシェア的なお住まい」のことです。
全部で18室ありますが、9室×2ユニットとなっており、それぞれのユニットに「居室(トイレと洗面付き)」+「キッチン」「リビング」「お風呂」「トイレ」があります。
フロアには生活コーディネーターとサポートスタッフが日中常駐し、夜間は夜勤者が定時巡回、緊急対応をします。
居住者の皆さんの新しい暮らしがスタートしています。今回、その様子をご紹介します。
藤田すみ子さん(87才)
もともと私は大阪に住んでいて、夫の三回忌を迎えたところで、自分の行く末を考えた時に1人暮らしにも不安を感じ娘の近くに住みたいと思い東京へ引っ越してきました。引っ越してきた5年前には多摩市には高齢者住宅はなく、府中にある高齢者賃貸住宅に住んでいました。入居するきっかけは、娘がグループハウス中沢のチラシを見て、見学をしたのがきっかけです。
ゆたりとくつろげる居室です。
毎日の生活は、5時~5時30分頃に起きて、身づくろいをしてお部屋の掃除をすることから始まります。朝食と、昼食はなるべく自炊するようにしています。共有のキッチンを使って、朝はパンとサラダとウインナーなどの簡単なもの、お昼は冷凍のカレーや親子丼などを作って食べています。時々、1階の食堂で昼食をいただきます。
買い物は、京王ストアの移動販売(毎週月曜日)や、あしたや協働企画の移動販売(毎週水曜日)を利用しています。他のものは、近くに住む娘に注文して代わりに買ってきてもらいます。
グループハウス中沢では、お食事をリビングでいただくのですが、なるべくお手伝いをするようにしています。配膳や牛乳を注いだりする時に「失敗しないように!」と緊張するのですが(笑)、この緊張感も大切だと思っています。数年前から腰痛がありましたが、配膳などのお手伝いをするようになり、痛みがやわらいでいます。日常の中で、無理をせず自分が楽しく思いながらできることを続けたいと思います。
いつもお料理をつくるキッチンの前で
夕食の後は、リビングで何人かで歌ったり、テレビを見たり、皆さんとお話しをしたりしてから20時頃に部屋に戻ります。部屋では、新聞に載っていた数独にチャレンジしたりして、寝るのは11時頃でしょうか。
皆さんと、こちらのリビングで食事をします。
以前、マンションに暮らしていた時は、立ち話をすることもなかったのですが、今は普通の暮らしの中で他の入居者の方とも自然と仲良くなります。身体の弱い方のお手伝いをしたり、たまに「ご本人とっては迷惑かな?」と考えることもありますが、いつか来る自分の将来の姿でもあり、自分のためにもやっています。
ここでの暮らしはまだ2カ月ぐらいですが、一つの大きな家族のような気持ちで過ごしています。
これからやってみたいことは、編みかけの編み物の続きに取りかかりたいと思っています。