ゆいま~る花の木ブログ

東京生まれ東京育ちの自分たちに「田舎ができた」


東京の牛込(現・東京都新宿区神楽坂)に生まれ、物心ついたころに転居した池袋(東京都豊島区)で、その後70年以上暮らしてきた佐藤さん。有楽町線「東池袋駅」から徒歩2分のマンションを手放し、秩父に移住を決め、「ゆいま~る花の木」オープン前に引っ越してきました。少しずつ、秩父の暮らしにも慣れ、特産の野菜や果物を、兄弟や友人に送るのが楽しみなようです。
「田舎ができたみたい」と語る佐藤さんに、都心から秩父へ移住を決めた理由、おつれあいの反対はなかったのか、移住して住み心地はどうか、また「ゆいま~る花の木」に期待することなどをうかがいました。

佐藤勝男さん(75歳)
2019年11月より「ゆいま~る花の木」にご夫婦で入居予定

池袋在住70年。今、秩父移住のわけ

生まれたのは神楽坂で、物心ついてからはずっと池袋。昭和23年から池袋で暮らしているけど、当時は「おにやんま」がいて、池袋駅の東武百貨店前は闇市だったね。
女房も、池袋生まれの池袋育ち。ジュンク堂書店ビルの横の東通り商店街ってあるでしょ。そこの出身。
それが、なんで秩父移住かってことだよね(笑)。
うちは子どもがいないんで、便利な東池袋のマンションに住んでいるのもいいけど、最終的にはずっといられるわけでもないだろうって考えてね。あと、70代に入ったころ、肺がんを患ったんですよ。もうダメかなと当時は思って、「車もいらないや」って手放しちゃった。薬物治療は5カ月くらいやりましたね。で、どういうわけか、がんが消えちゃった。
そんなことがあって、ある程度自分で判断がつくうちに、動けるうちに、高齢者住宅に移ろうかなって考え始めた。今のところにいようと思えばいられるけど、体が悪くなったり、認知症になってからじゃ遅いからね。

最初は千葉の房総とか神奈川の横須賀とか、好きな海辺を当たってみた。とくに外房は、東京と比べると夏は涼しいし冬は暖かい。けど、街中でも正直、田舎なんだよね。東京駅からも2時間くらいかかるしね。
そんな時、去年の秋だったかな。テレビで豊島区長(高野之夫氏)と秩父市長(久喜邦康氏)の対談を見たの。高齢者住宅を作りましょうっていう花の木プロジェクトの話。高野区長の「元気なお年寄りを募集します」という言葉に、反応しちゃって。「なら、行ってやろうか」って、元気なうちに(笑)。それまで秩父に住むことは考えてなかったけど、その時、何かストーンと落ちたわけ。で、さっそく花の木プロジェクトの説明会に行って、その後、秩父の体験ツアーに申し込んで参加したら、「秩父ってけっこう開けてるんだ」と思ったね。街中を歩いてみて、ここだったら、ほどよい地方都市で住みやすそうだと。

ただ、一番の決め手になったのは、やはり区長と市長の対談。区長の言葉は大きかったね。まるっきり民間の高齢者住宅じゃないから、ある程度安心できる。民間だと、やたらに高いところもあるし、事業主が変わったり、倒産ということもある。はっきり言って、自分はそんなに細かく調べるほうじゃないけど、豊島区と秩父市で始めたことだから大丈夫という安心感があった。

豊島区と秩父市と民間の「公民連携」が安心だったと語る佐藤さん

 

 

 

 

 

必要以上に考えず、決定から4カ月で移住

女房は、比較的これまでも私の自由にしてくれていた。「しょうがないね」っていう感じだね。テレビの対談も一緒に見ていたので、「じゃあ、説明会聞きに行こうか」って一緒に聞きに行ったわけ。
それで、深く考えずに申し込んだ。実際住んでみなきゃわからないし、必要以上に考えすぎないで、じっさいに自分でぶつからなきゃ。うまくいくこともあるし、ダメなこともある。移住を決めるのは難しいけど、自分が決めたことは失敗してもあきらめがつく。

昔から、自分で決めて、女房には事後報告が多いかな。車にしても、家にしても(笑)。でも女房は、「また?」「しょうがないね」って。ぐずぐずは言わないね。不満はあってもしょうがないって思ってくれるから。あとで「ありがとうね」っていうほうだから。

去年(2018年)11月に体験ツアーに参加して、秩父への移住を決めて、暮れに不動産関係の友達に頼んでマンションを売りに出してもらった。「正月明けにネットで出します」と言われて、出た日に問い合わせが5件きたの。正月の2週目に、「面倒だから5件まとめて見せてやれ」って家を空けていたら、その日のうちに申込みが入って、翌週には契約。こっちは、春の間に決まって、GW明けか夏前には引っ越しの予定でいたら、早く売れすぎて、3カ月の間に出てほしいと(笑)。早すぎると思ったけど、これもタイミングなんだ、決めたんだから、遅いか早いかなんて、たいして変わらないって。
それで、3月に秩父に引っ越してきた。ゆいま~る花の木ができるまでは、仮住まいのアパート暮らしです。

生活スタイルは変わらないね

これまで住んでいた東池袋のマンションは、58㎡。二人なので十分の広さだったね。

仕事は64歳になる春に辞めて、その後1~2年アルバイトをして、それからはのんびり暮らしている。朝もゆっくり8時くらいに起きて、そのかわり夜は12時過ぎまで起きているね。11時過ぎに風呂に入って、ほてりを冷ましてから寝る習慣。夫婦ともに、趣味らしいものはあまりない。女房は花が好きで、植えたりはしないけど、見たりするのが好きだね。本も好きでよく読んでいるかな。

秩父でも、池袋にいるときとほぼ同じ生活。だけど、70年以上池袋に住んでいたから、どうしても不便さはあるよね。これまでは、部屋から2分あれば、有楽町線の東池袋駅のホームにいられる便利なところだったから。雨が降っても濡れないで済む。マンションの下にはドラッグストア、スーパー、飲食店などがあって、とにかく便利。移住を決めたとき、「何で引っ越すの?」ってまわりに言われたよ。

特産品が楽しみ。案外便利な秩父での暮らし

秩父は、今住んでいるところの近くに食料品から衣料品、家具までそろう矢尾百貨店があって、そこまで徒歩10分足らず。西武秩父駅までは徒歩20分。スーパーもいくつかあって、車なら5分、10分で相当回れる。半年近く経って、少し慣れてきたかな。その時の天気によって、徒歩とか、車とか気分で移動しています。

夏場に限ってだけど、秩父は池袋より、体がすごく楽なんだよね。たとえて言うなら、池袋は「もやっ」とした暑さ、秩父は「ちりっ」とした暑さ。なんだろうね、車の数だとか、エアコンの室外機のせいかなあ。夜もちょこっと窓を開ければクーラーはいらない。寝苦しいとは感じない。もともと夏は好きで人より暑さに強いと思うけど、「秩父は暑いよ」っていわれているわりには、そんなに暑いと感じないね。前住んでいたマンションも高層だから、窓を開ければ風が抜けたけど、なんか風が違うんだよね。

食べ物も、新鮮。野菜類、卵がおいしい。前はドライブして、「道の駅」に寄って野菜を買ったりしていたのが、歩いて買いに行けるんだから。食事は女房の手作りで、肉や魚より、野菜類が多いかな。ふたりだし、ちょっと高いけど新鮮な野菜やいい卵を買っているから、女房は「あまり安くならないわね」なんて言っているけど。

季節の新鮮野菜が手に入るのが魅力

 

切干大根や干ししめじなど、乾物もそろっています

新鮮野菜を使った漬物も人気

秩父に引越しして、気持ちも生活も変わらないけど、病院はまだ池袋まで行っているよ。特急に乗りゃあ、1時間ちょっとで池袋に着くしね。池袋に行ったときには、何か好きなものを買って帰ってくる。7月はふたりで交通費2万5000円かかった(笑)。
女房は自分から秩父に来たいってわけじゃないけど、友達に秩父の珍しいものを買っていくとか、送るとか、それなりに楽しんでいるのかな。女房の妹は「田舎ができたみたい」って言っているよ。私の姉は東池袋にいるから、池袋に行くときには野菜をいっぱい持って届けている。これから、狙っているのは、秩父特産の「ちちぶ山ルビー」というぶどう。デラウエアより上品な味でおいしい。お盆前はハウス栽培で、もうそろそろ路地ものに移るから、頃合いを見てみんなに送ろうかなって。これまでは、向こうから送ってくるっていうのはあったけど、今はこっちから送るでしょ。本当に、田舎ができたみたいだよ。

ゲストルームができるといいなと思う

今は、11月に「ゆいま~る花の木」がオープンして、実際に入居して、冬を迎えてどうなるかなっていう気持ちだね。
今は元気だけど、どっちかが体が動かなくなったり、介護できなくなったりしたとき、次の施設にスッと移れるかどうか。一人になったとき、動けなくなったら、買い物をどうするか。そのあたりが気になる。どこまで元気かわからないからね。
ゆいま~る花の木の隣に、秩父市花の木交流センターができたから、遊びに来た人が泊まれるゲストルームがあるといいなと思う。交流センターも、これからどういうふうに利用していくのか、地元の人たちや入居者みんなで相談しながら決めていくそうなので、楽しみでもある。人数が増えたら、なにかの教室をやろうとかね。とにかく、実際に住み始めてみてからだね。

(2019/8/20 取材)

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