ゆいま~る都留 暮らす人びとの声

都留の自然に魅せられて~命を感じながら、日々感謝して暮らしています


上品な雰囲気漂うC.Mさんは、ゆいま~る都留に住み替えてちょうど1年になります。「都留の自然は、長く暮らしていた鎌倉と似ていて、とても気に入っている」とMさん。住み替えのきっかけや、ゆいま~る都留での暮らし、工夫していること、楽しみにしていることなどを伺いました

凛としたたたずまいのC.Mさん(83)

 

――「ゆいま~る都留」に住み替える前は、どちらにいらっしゃったのでしょうか。

生まれは京都ですが、熊本、埼玉、神奈川、東京と引っ越しが多かったですね。一番長く住んでいたのは鎌倉で、直近は長男と東京の東部に住んでいました。

――高齢者住宅に住み替えたきっかけを教えてください。

夫が亡くなって18年経ちました。長男は「お母さんを1人にしておけない」と考える子で18年間一緒に暮らしてきましたが、私は「自分が元気なうちに自立して、息子を解放しなきゃ申し訳ない」と数年前から考えるようになっていました。それで、息子に内緒で近くの高齢者住宅を探していました。

息子のほうは、コロナのこと、災害のことなど考えて、「何か起こる前にお母さんを安全なところへ行かせた方がいい」と思っていたようです。

子どもは息子2人と娘1人がいますが、きょうだい3人も同じ思いで探してくれて、いろいろな条件を考えて、お母さんにはここがいいと、ゆいま~る都留を選んでくれたんです。娘が住んでいるところからは1時間くらいで来られるし、子どもたちが先に見学に来て「いいんじゃないか」と決めて、その後私が見学に来たんです。

――親と子で、それぞれ住み替えを考えるタイミングが合ったということですね。最初はお子さんたちが決めたということですが、Mさんはどうでしたか?

一番長く暮らしていた鎌倉の山に囲まれた環境と、ゆいま~る都留の周辺が似ていて、うれしかったですね。富士山が近くにあるのも良かったです。私は、昔から富士山へのあこがれがあって、いつも「富士山、富士山」と言うものだから、主人が富士山の写真集や絵画を購入してくれたりしたほどです。不思議な縁を感じましたね。

――生活していく上ではどうでしたか。

自然環境はこれ以上望むことがないくらいですし、生活面でも不便なことはないです。

スーパーは2軒あるし、コンビニ、ドラッグストアもあります。何より、市立総合病院がすぐ近くにあることがうれしく、私の足で徒歩10分の近さですから、何かあった時を考えると、とても心強いです。

実際に暮らし始めて生活していく中で、ウォーキングをしながら周りの環境がよくよくわかってきて、本当に困ることがない、全部整っていると。ありがたいなと思っています。

夜間や緊急時には、入居時に渡されるセコムのペンダント型「マイドクター」を押せばセコム救急隊員が駆け付け対応してくれるのも安心です。また、室内には「空間センサー」が設置されていますので、一定時間感知がない場合も同様に対応してくれます。

――お部屋はどうですか。

1人では十分な広さです。
手ごろな広さになったので、掃除も大変ではなくなりました。居室のクローゼットが広くて、「これだけの広さのクローゼットはなかなかない」と娘たちもびっくりしていました。半年くらいかけて、整理しながら荷物が収まるようにして、快適に暮らしております。

すっきりきれいに暮らされています

 

――1日はだいたいどのように過ごされていますか。

主人は商社勤務だったので、夜が遅かったんです。息子も同じく仕事で夜遅かったですし、家族の生活の影響で、私も夜は遅い習慣がついています。ですから、朝はだいたい7時半ごろに起きて、夜は12時より早く寝ることはありません。寝る前に翌日のタイムスケジュールを書いておくんです。毎日同じようなことだけれど、そうしています。

朝起きると、部屋でラジオ体操をして、朝食前に安否確認に行きます。玄関を出れば、5つの山に囲まれ、大自然そのものが目の前に広がり、自然に感謝する気持ちになります。毎朝、山への感謝、大地への感謝、世界が平和になるように祈っていますが、これは自分のミッションだと思っています。

午後はウォーキング。毎日1時間弱歩きます。ちょっと遠いところに用事がある場合もありますが、これまで電車は一度しか乗っていません。バスも乗っていないですね。歩くことが健康の秘訣かもしれません。ウォーキングの行き帰りには、近くの氏神様にお参りします。地域を守っていただいている神々様への自然な感謝・気持ちです。

――食事は自炊ですか?

はい、三食、自炊です。

――お食事で好きなものや、得意なお料理はありますか。

私は7人きょうだいで、女きょうだいは4人ですが、私が一番料理下手なんです。ただ、好きなことは時間がかかってもやるタイプですね。たとえば、ジャム作り。ゆずやマーマレードなど、柑橘系が好きで、この前はパール柑を見つけてジャムを作りました。母に教わった作り方で、2日がかりですが、好きなので苦になりません。

お惣菜も母が作ってくれたレシピが多いですね。凝ったものではないけれど、夜は米食・和食中心です。おさかなも、塩焼きや味噌煮などシンプルなもの。お野菜も一人ではなかなか多く摂れないので、根菜などは豚汁やポトフにして具沢山にしていただきます。

あと、朝食はオートミールをいただいています。お通じが良くなり、腸がきれいになります。オートミールにいろいろトッピングしたり、サラダを添えたりと、飽きない工夫をしています。

使い勝手がよさそうなキッチン。三食作っています

 

――お食事も自分なりの工夫があり、ウォーキングもなさっているとのこと。充実したお暮らしですね。

暇になるということはありませんね。
子どものころから引っ越しが多かったせいか、お会いする人には、「おはようございます」「こんにちは」と笑顔で挨拶することにしています。都留の地元の方ともだいぶ顔見知りになりました。昔、犬を飼っていたので、犬の散歩の方につい、「かわいい」と声をかけてしまいます。ワンちゃんも犬好きの人間がわかるのか、遠くからでも気づいて近寄ってきてくれるんです。こんな感じで親しくなって、マスクをしながらも、ちょこっと立ち話をしながら、ウォーキングを楽しんでいます。

――やみくもに歩くというのではなく、出会う方とお話されると、コミュニケーションが広がりますね。

鎌倉にいたころから、山野草が大好きで、ウォーキングの途中で素敵なお庭があるとつい見てしまうんです。「きれいなお花を咲かせていらっしゃいますね。失礼ながらお花見させていただいています」と。そういうところで会話が生まれてね。親しい方が増えました。

 ――1年でそれだけ地域に馴染むのはすごいですね。

厚かましさもありますが、人が好き、自然が好き。感動すると、共有したくなるんです。

「あなたは明るくて気持ちいいよね」と言ってくださったりします。「ゆっくりお茶飲みしましょうよ」と誘ってくださる方も。でも、今はコロナのこともありますし、集合住宅にいますし、どちらに迷惑をかけてもいけないと心しております。

――先ほど、山野草が好きとおっしゃっていましたが、何か好きなことや趣味はありますか。

書くことが好きで、お手紙を書くのも好きですし、絵も好きです。
鎌倉に住んでいるころ、自然の中の花が一番美しいと感じ、山野草が好きになりました。それをきっかけに、山野草の絵手紙を描くようになりました。絵手紙のグループと知り合って、描きたいものを持ち寄って楽しく活動していたのですが、主人が亡くなって引っ越しして辞めてしまったのです。

ゆいま~る都留に来て、山が近いのでいろいろな山野草に会えるかな、とうれしくなりました。都留で1年過ごしてみて、ここでの生活も周りのこともわかってきたので、これから絵手紙もまた始めたいと思っているところです。

Mさんの絵手紙
味わいのある作品です
すてきな作品ばかりです

――それは楽しみです。ぜひ、都留の山野草でも絵手紙を描いてほしいです。
お子さんたちとはどのようなお付き合いをされていますか。

 娘夫婦が一番近いので、心配して来てくれます。このお正月も孫たちも含めて4人で来てくれました。孫は「ばあば、いいじゃない、このお部屋。ぼくも一人暮らしするなら、こういうところがいいなあ」と言っていました。

次男は、設備的なところを気にかけてくれます。私はあまり背が高くないので、物干し竿の高さを段違いにしてくれたり、浄水器をつけてくれたり。困っていることはないか、聞いてくれますね。この前も、CDコンポがちょっとダメになってきたようだと言ったら、新しいものを送ってくれて、「使い方わかる?」と連絡が来ました。

子どもたちは、三人三様で親を想ってくれている。一人ひとりが主人のすばらしい精神遺産をわかちあっているようで、いつも主人の写真に向かって、「パパのおかげだわ」と話しかけて感謝しています。

――ゆいま~る都留で気に入っていることを教えてください。

なんといっても自然が豊かなところですね。周りの自然がわが家のお庭みたいで、四季の移り変わりがとってもきれい。これから、山の木々の新芽がきれいな時期になり、楽しみです。

この冬、枯れた枝にガラス玉をぶら下げたように、氷玉が凍って宝石のように光っているのを見ました。朝起きて、安否確認に行くところだったのですが、あまりに美しくて、出会った居住者の方に「すごいですねー」と思わず声をかけてしまいました。初めて見た景色でしたが、繊細で本当にきれいでした。

――今まで知らなかったものに出会える楽しさですね。

甥が鳥の研究をしていて、私が都留に引っ越したと聞いて、自分の著書を送ってくれたのです。それから鳥に興味が湧いて、眺めて調べるようになりました。

さらに、小さな命への関心が強くなりましたね。夏になると様々な昆虫が灯りを求めてやってきます。5ミリもない小さな虫でも羽がちゃんとある。私たちと同じ命なんだな、と感じます。人間は自分勝手で、都合の悪い虫には殺虫剤を使ったりしますが、そういうことはできないと思いました。実在しているものは必要があって生かされている、と都留に来て深く感じました。

孫が4~5歳のころ、ありの行列を見つけて妹に「ありさんが歩いているから踏んではだめだよ」と教えていて、なんて優しい子なんだろうと感心しましたが、私もあの時の孫のように、どんな小さな生きものも同じ尊い生命、大事にしなければいけないなと、83歳にして思いました。

――素敵な考え方だと思います。

ひとりになって、これまで巡り会った人々・出来事、20年近く主人の母、主人の妹、京都の実母、そして主人と次々介護、そして無事見送らせていただけたことなど、ふと自然に思い浮かんだりします。その当時もそんなにつらいと思ったことはなかったけれど、すべてに感謝したいです。必要があって、すべて出会わせていただいたもの、ああいうことがあって人生を豊かにしていただいたんだと、気づかせていただきました。深い幸せを教えていただきました。

これまで出会った人々、家族をはじめ、すばらしい方々に恵まれた私の人生でした。今は、お一人お一人に感謝しながら日々を送らせていただいています。

ゆいま~る都留の皆さんにも、優しくしていただいています。小さなことでも、気持ちよく優しく対応してくださる。娘には、「相談員の人たちに迷惑かけないように」と言われるけれど、「皆さん、親切でお優しい」と言うと、娘も喜んで安心してくれているようです。

にこにこ笑顔を絶やさずにゆったりとお話されるMさん。小さな命にも目を向けつつ、日々の暮らしに感謝して、素敵な都留ライフを過ごされています。お子さんたちともよい距離を保っているご様子。都留の山野草や小さな虫たちの絵手紙作品も、今後期待したいところです。(2023年3月24日インタビュー)

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