ゆいま~る高島平 暮らす人々の声

娘たちが心配して住み替え。1階は静かで自然音に囲まれた生活が魅力的


鷹取一正さん(93歳)、てる子さん(86歳)ご夫妻が2023年10月に「ゆいま~る高島平」に住まわれてから、約1年になります。お元気にお暮らしだったところ、現在外出に不自由を感じたり不安になることもあるようですが、それでもランチ会などにはよく参加され、交流を楽しまれています。

1階のお部屋を選ばれた、お二人のお暮らしをご紹介します。

鷹取てる子さん(左)、鷹取一正さん(右)。「ゆいま~る高島平」フロントにて

60年間住み慣れた地域の近くに住み替えました(てる子さん)

私は東京の浅草出身です。かっぱ橋の実家でも、結婚してからも、ずっと事業をやってきたので、なんでこんな忙しい仕事ばっかりにつくのかな? と思うくらいでしたよ。

佐賀県出身の夫と結婚してからは60年間、途中で一度転居したけれど、ずっと同じ板橋区蓮根(はすね)に住んでいました。高島平の隣町、ここから歩いて20分程度の距離です。

お菓子屋をやったり、内職をしたり。町会の仕事もいくつも持っていました。長く住んでいると、そういう声もかかりますよね。5年に一度の国勢調査の紙を配って回収する仕事もやりました。きちんとやりましたよ。

娘が3人いて、長女と次女が都内に、三女が近くに住んでいます。

きっかけは救急車で運ばれたこと。住み替えの手配は娘たちが(てる子さん)

住み替えを考えはじめたきっかけは、救急車でした。

まず、夫が心筋梗塞でお風呂から出てきて具合が悪くなったんです。ちょうど二人でいたときだったので、すぐ気づいて運がよかった。夫の様子がへんなので「救急車呼ぼうか?」と言ったら、「呼ばなくていい」って言う。でもやっぱりおかしいので呼びました。救急車が大きい病院につけてくれて、おかげで後遺症もなく、一週間で退院できて、今は元気になりました。

そのあと今度は私が、盆踊りの練習で踊りすぎてひっくり返っちゃった。夏だったから、夜だけど熱中症だったかもしれないですね。水を飲まずに長時間運動し続けたら、家に帰ってきて着ものを脱いだとたんにバタン、です。今度は私が救急車に乗ることに。

それで、もう二人だけだとどうなることかと娘が心配して、見守りのある高齢者住宅に住み替えることになりました。

「ゆいま~る高島平」を見つけてきてくれたのも娘たち、引っ越しの手はずをつけてくれたのも娘たちです。

「自宅を改修するよりも、住み替えよう」となった(一正さん)

自宅で一度改修を検討して、下見に来てもらったんです。補助金がもらえるとかで。だけど、条件が合わないのでダメだとなった。

娘たちが住み替えを考え始めたのは、それからだと思いますね。今いる自宅を自腹で改修するくらいなら、新しいところ、便利なところに行ったほうがいいから、それを探そうってなったんじゃないかと思います。

救急車で運ばれたといったって、私はなんともなかったんだけど、娘たちが「ここがいいよ」って。「二人だけで住んでいるより、こういうフロントがいて、人がいてくれるところがいいよ」ってことになったの。「そうすれば、何も心配しなくていいから」と。「何かあっても、自分たちはすぐには飛んでこられない。ここなら夜でもセコムがちゃんとやってくれるから」と。

引越は大変だったよ。一軒家でものが多いから、冷蔵庫からテレビから洗濯機から、茶碗でも記念品でも、全部子どもたちが捨てちゃう。「こんなものはいらないよ」と。なんか言おうもんなら、「そんなもの墓場に持ってくの?」と言う。あっという間の住み替えでした。

引越は娘二人がパパパーーーッと、もうすごいすごい!(てる子さん)

30年間二人で暮らした家でしたからね。私たちがやっていたら、何カ月かかったかわからないです。娘が二人来まして、パパパーーーッと片づけました。もうすごいすごい、頼もしいですね。

あんまり手早くやったので、近所の人が、住み替えると言っても本気にしないほどでした。ガランとした家の中を見せて、やっと「本当なの?」というくらい。

最後は、「お父ちゃんお母ちゃん、邪魔。もう新しいうちに入れるんだから、行ってちょうだい」と言われました。

高島平は、60年前は田んぼだったんですよ。田んぼに蓮華の花が咲いていて、娘と散歩したとこなんですよ。だから、だいたい「あのへんに行くんだな」ってことは見当つきました。

「お母ちゃん、昔よく歩いたところだから、シルバーパスでバスなんか乗らなくても、歩いて元の家に戻ってこられるし、友達んところも行けるでしょ」って言う。まあ、前の家に歩いて20分ですから。

こちらに引っ越してきたときはまだ足も元気だったので、このあたりは平らだから、どこまででも歩いていけるいいところでした。

年をとったら自分の好きなように暮らしたくなる(てる子さん)

前の家に比べると、「ゆいま~る高島平」は、私にはちょっとやっぱりお部屋も狭く感じます。一番感じるのはお勝手(キッチン)ですね。一人暮らしだったらいいんですけど、夫婦二人分の炊事にはちっちゃいですね。

夫婦で生活時間も違います。私は早起き、夫は9時までゆっくり寝ているので、朝私が動いていたら夫がうるさいって言う。夜は夫がテレビをつけていると私がうるさい。

まあ、年をとったらやっぱり自分の好きなように暮らしたくなりますよね。

「ゆいま~る高島平」では、1階の部屋を娘たちが選んでくれました。これが気持ちいい。前の家は、隣の家がすぐ近くまで迫っていて、やたらに窓を開けられなかったんです。

ここだったら、前は中庭、後ろはバス通りでひらけているので、掃き出し窓も玄関土間の窓もがらーんと開けられる。南北の窓を開けて、風を筒抜けに通せるのが気持ちいいですね。

それと、蓮根も交通網はよかったんですが、今の部屋は、玄関を出たら目の前がバスの停留所。これは便利ですね。玄関を出たらすぐ前に、バスを待ってる人が見えるんですよ。

買いものは、なじみのお店がもといた蓮根の方にあって、ひと駅電車に乗って行っています。高島平のスーパーにないような、ちょっと変わったいいお魚があるところです。鮎とか、サザエとか。焼くとおいしいんですよ。この季節にはこれが食べたい、っていうものが入るんです。

何かあってもスタッフが対応してくれるのは、「ゆいま~る高島平」に来てよかったことです。前に住んでいたときには、他人にお世話にはならなかったですけどね。怪我したり、なんかあったときは、旦那に頼むか、少し我慢してたりした。こちらではすぐ電話して、起こったことを話したり、病院のことを教えてもらったりしています。

目の前が芝生で、スズメの声が聞こえるのがいい(一正さん)

1階で、玄関からすぐ入れて、エレベーターに乗ることがないのはラクでいいね。前の家は寝るのも何するのも2階だったから、家の中で歩くのが大変だった。

ここに来てよかったって思うのは、朝起きたとき。目の前がすぐ芝生で。窓から日が入って、スズメが来る、鳥が来る、その声が聞こえて何よりだね。うるさい嫌な音は聞こえないし。

今まで蓮根にいたときは、町会の仕事なんかをずっとしてたんで、忙しかった。区長から感謝状いっぱいもらったりして。ここに来たらゆっくりできる。

友だちはみんな蓮根にいるから、今度の町会の老人会でも、俺は歌が好きだから、歌ってくれと言われてるんですよ。カラオケ好きな人間が呼ばれてるんです。うちは引っ越したけど、こっちの町会にもいてちょうだいと言われたから、名前はおいたまま、今も町会費は払ってるんです。それで、向こうと行ったり来たり。

昼間は出かけてあちこちで遊んでます。何でも見て歩くのが好きなんです。食べものでもね、ここに行ってみよう、何を食べようって、探して。ただ、最近は身体が伴わなくなってきた。

「ゆいま~る高島平」では、お茶会やランチ会をやってくれるから、楽しみです。別に妻と一緒に出てるわけじゃない。二人それぞれバラバラに、行きたいって思うものに参加してます。

身体が悪くなっても、好きなことを楽しんでいきたい(てる子さん)

私はこちらに来てしばらくしてから、転んだのをきっかけに、足が痛くなったんです。大きい病院に行ったけれど、足はちゃんと動く、でも24時間痛いので困っています。早くよくなりたいですね。

歌うのが大好きです。カラオケが好き。でも、ここに来てからは行っていません。元いた蓮根の方には、昔ながらのカラオケスナックが昼間安く歌わせてくれるところがあるんです。12時から夕方5時まで1,000円とかね。ただ昔に比べるとコロナが始まってから減っちゃったからね。だから今のところわざわざ痛い思いをして行く気にならない。

代わりに、NHKの歌番組『うたコン』なんかを聞いています。聴くとやっぱり歌いたくなる。

編みものも少しやってます。昔、うちの隣に編みものが上手な人がいたんです。そのころは私、仕事で忙しくて。自分でもやってみたいけど編みものできるかなあなんて、うらやましく思ってました。少しずつですけど今、編めるようになったんですよ。だけどね、長くはできません。ちょっと編み目をおかしくするとデタラメになっちゃう。ほどいてまた編みなおしたりしています。

足の痛みはなかなか治らないですね。病院を変えたりしてみたんですけれど。元通りになって歩くのを目標に、今、頑張ってます。

2024.9.9 「ゆいま~る高島平」居住する棟を背景に

 

お二人ともお話し好きで、次から次へと話題は尽きません。お身体の悩みは出てきたけれど、「ゆいま~る高島平」にお子さん主導で住み替えてからは、安心して穏やかに暮らされているご様子です。これからも健康に過ごしつつ、交流を楽しんでいただけますよう、スタッフ一同願っています。

(2024年9月9日インタビュー)

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