飲み、食べ、語り、歌い・・・楽しかった!「暑気払い」

「ゆいま~る多摩平の森」の自治組織「けやきの会」主催の「暑気払い」が、
8月29日(木)午後6時から、ハウス食堂で開催されました。
居住者35名が参加。
「けやきの会」の役員と食堂運営事業者が中心となって、1か月以上も前から計画し、
当日も会場の設営、飲み物や食堂業者が作られた料理の配膳などを行いました。

前半1時間は「食事会」で、ビール、お茶などを飲みながら、料理(枝豆、唐揚げ、
焼きとり、豚葱串フライ、筑前煮、チャーハン、サラダなど)をご馳走に。

後半1時間は、「みんなで楽しく歌いましょう!」で、居住者Nさん指導のもと、
懐メロ6曲を全員で楽しく歌いました。
引続き、全員参加の「ジャンケンポン大会」で、最後まで勝ち残った方に、
豪華な優勝送品が贈られました。

お腹も一杯、楽しい気分も一杯。午後8時、予定通り閉会しました。

文・写真 けやきの会Tさん

第13回ゆいま~る福写真館

幻想的な美しい姿に、つい見入ってしまいます。

花だけでなく葉もとても素敵です。

 

2019年7月 万博公園

池の中の睡蓮を横から撮すことが多かったのですが、

開いた花を正面から撮すことができました。

 

 

 

 

「ゆいま~る通信」分散型サ高住編1号を発行しました。PDFはここから

「ゆいま~る通信」分散型サ高住編1号を発行しました(2019年8月15日付)。

今号は、日本に3つしかない分散型サービス付き高齢者向け住宅「ゆいま~る高島平」「ゆいま~る大曽根」「ゆいま~る神南」に暮らす入居者のプロフィールをご紹介ます。

PDFファイルはこちらからダウンロード

【9月・10月見学会】

 

■日程:9月5日(木) 9月17日(火)

■日程:10月3日(木) 10月17日(木)

■集合場所:神戸市営地下鉄・西神山手線「伊川谷駅」改札口

■集合時刻:午前10時20分

(ハウスは駅から徒歩1分)

■昼食代:720円(実費)

※申し込みには事前予約が必要です。

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ゆいま~る伊川谷

0120-710-772

館ヶ丘団地 納涼大会

8月31日(土)、9月1日(日)、館ヶ丘団地でお祭りがありました。

じゃんけん大会に参加したMさん。じゃんけんに勝ってとても嬉しそうです。

近隣の高校生達の太鼓は迫力があり、圧巻でした。

披露の後、太鼓を叩かせて頂きました。

学生さん達に教えて頂き、楽しく叩くことができました。

ゆらりズム前では利用者の皆さんが手伝いに来てくださり、玉こんにゃくと揚げたこ焼きを販売しました。

お客で来てくださったMさん。美味しかったと2日間とも来店してくださいました。

日が暮れて盆踊りが始まりました。

スタッフも楽しそうに踊っていました。

最後に披露した関東小鉄太鼓の演奏は、とてもカッコよく皆さん見入っていらっしゃいました。

二日間、たくさんの利用者の皆さんが来てくださり、とても楽しいお祭りになりました。

バスで行く!ゆいま~る見学会 第3回を開催しました

8月7日(水)バスで名古屋市内にある2つの「ゆいま~る」をまわる見学会の第3回目が開催されました。この日は13名の方が参加されました。

今回は、北区にある「ゆいま~る大曽根」を見学し、1階の「ソーネおおぞね」の日替わりランチをいただきました。昼食後は港区にある「ゆいま~る神南」で入居者の方にご参加いただき、実際に住んでいる方の声を伺う新しいプログラムでした。

「ゆいま~る大曽根」は3タイプの居室がありますが、見学後は「どのタイプが良かったか?」で盛り上がりました。

「Aタイプは奥に玄関入って寝室があるから良い」
「BタイプとCタイプは洗面・トイレ・浴室の空間が全部繋がっているのが面白い!」

見学のあとは1階の「ソーネおおぞね」の日替わりランチをいただきました。
本日のメニューは厚揚げのシーフードあんかけと豚しゃぶサラダ。
参加者の皆さんに大変好評でほぼ完食!
「ソーネおおぞね」を運営する「わっぱの会」さんは、知多半島に農場を所有されておりお米や野菜を栽培されています。
参加者の方から「お米がおいしい!」との声もありました。

「ゆいま~る神南」へ向かうバス内では、「ゆいま~る大曽根」を見学しての感想を伺いました。
「コンロがガスで3口あるのは、いま住んでいる所と同じだからいいわ」
「一時金じゃなくて月額家賃のがいいい。飽きたら他のタイプや他のゆいま~るに移動したい(笑)」
「1階に買い物できる所(ソーネおおぞね)があるのがいい。妻へのお土産でパンを買ってきました」

「ゆいま~る神南」に到着。
コミュニティスペース「わらわら広場」にて、入居者の方のお話を伺いました。

Q.実際に入居してみての感想は?
「施設に入ったという感じはしません。今までと変わらず、ただ引っ越したという感じです」
Q.普段はどんな風に過ごされていますか?
「毎朝4時30分に家を出発して熱田神宮にお参りをした後、道徳公園を散歩しています。このコースで1万歩くらい歩いています」

参加者の質問にも答えていただきました。

Q.マイナスの部分はありますか?
「ゆいま~る神南は港区の端にあるので、区役所が遠いのが不便です」
自転車で区役所まで行かれるMさんからは「きらく橋を渡ったらすぐよ」との声も(笑)
Q.電気代はどれくらいかかりますか?
「夏は、最近エアコンを使い始めたのでわかりませんが2,000~3,000円ぐらいですかね。冬は暖房がほとんどいらないので安かったです」
「うちは2人で5,000円くらいです。電気容量が30Aなので基本料が少し安いのかも」
Q.神宮前までのバスはどのくらい出ていますか?
「時間帯にもよりますけど、朝や昼は1時間に4本ぐらいでていますよ。夜は本数が減るので帰りは気を付けないといけないですね」
Q.地下鉄は利用されますか?
「バスで伝馬町まで出て、伝馬町駅を使います」
「地下鉄は(敬老パスを使えば)タダですからね」

この他にもたくさんの質問があり、大変盛り上がりました。
その後モデルルームを見学。「ゆいま~る神南」は2タイプのお部屋があります。

参加者の皆さんが気にされるポイントの1つが収納スペース。
Sタイプには約3帖のウォークインクローゼットがあります。ハンガーをひっかけられるポールがあるので便利です。
Jタイプは改修をせず既存のものを活用している、和室の押し入れや天袋、物入と収納スペースがたくさん。
どちらのタイプもそれぞれに違った良さがあり高評価をいただきました。

「ゆいま~る神南」を後にし、金山駅へと戻り解散となりました。
参加者の皆さんのおかげで終始なごやかな雰囲気のバス見学会となりました。
今後もゆいま~るでは、バス見学会の他、セミナーやイベントを開催して参ります。
ぜひ一度、お越しください。

ゆいま~る福初のローストアーモンドと、さつまいも報告

ゆいま~る福のシンボルツリーであるアーモンドの木は、春にかわいいピンク色のお花が咲き、目を楽しませてくれます。せっかくなので実も収穫したく思っていましたが、開設1年目は8個ほどしかできなかったので、収穫せず鑑賞することにしました。2年目は10個以上できたのですが、収穫期を待っていたところ台風被害にあい、全て枝から落ちてしまいました。

今年こそはと観察をしていたところ、8月16日に実が割れて適期を表しているのを発見!

40個ほど収穫しました。

翌日に実の果肉をはずして日干しをして、8月24日に念願のローストアーモンド作りをしました。梅干しの種のようです。この中にアーモンドがあるのかと、不安になりました。

干した実の中からアーモンドを取り出すにはハンマーで叩くそうですが、力加減が難しく、全て粉砕してしまいました。クルミより柔らかいとのため、くるみ割り人形も用意しましたが使えませんでした。マカダミアナッツ割り器で試したところ、きれいに取り出すことに成功しました。

小さなかわいらしいアーモンドです!

これらをオーブンで2度焼きをします。まずは180度に余熱したオーブンで6分…

それから更に5分焼いて…

ゆいま~る福初のローストアーモンドが出来上がりました!

アーモンドの小ささは、ティースプーンと比べると歴然です。ですが、味は確かにアーモンドでした。居住者にも試食してもらったところ、「小さい!」「かわいらしくて食べるのがかわいそう」「ちゃんとアーモンドの味がするよ」「ちょっと焼きすぎ?!」など、感想がありました。

小さな実でしたが、感無量の思いです。来年も無事にできますように…できればもう少し大きい実が収穫できますように。

さつまいもは台風や酷暑も乗り越え、立派な葉がもりもりと順調に育っています。9月20日(金)にいもほり大会をする予定です。

書道教室

書道教室にお邪魔させていただきました。

月に2回、ゆいま~る那須の自由室にて開かれます。

書道教室は、ゆいま~る那須の開設当初からはじまり、今年で8年目になるとお話してくれたのは、教えに来てくれている針生先生。

とても明るい先生で入居者の方々とも楽しそうにお話されていました。

 

調べてみますと書道とは筆と紙を通して自己表現をする芸術。

字に思いやりと感情を込めて書く。自分の個性が出た作品を書くための技術を身につける、とありました。

日頃の生活の中でほんの少し心を落ち着かせる時間を作るのも大切だなあと思いました。

「秩父」に暮らしたらもう都心に戻りたくない! 水と野菜がおいしくて気持ちいい町。秩父市役所 移住相談センターの職員が実際に暮らして感じた「秩父の魅力」

秩父市初のアクティブシニア向けのサービス付き高齢者向け住宅「ゆいま~る花の木」が、来る2019年11月中旬にオープンします。都市の便利さと田舎暮らしのよさが味わえる秩父への移住・住み替えに、興味を持たれる方もいらっしゃるでしょう。しかし……。

「秩父の実際の住み心地はどうなのか?」
「実際に移り住んだ人は、どんなところが魅力だと思っているのか?」
「住んでみてわかったのはどんなこと?」

秩父に行ったことのない人はもちろん、観光で訪れたことのある人も実際に住んでのことはわからないものです。

実際に秩父に移り住み、秩父市役所で移住促進の業務に就くお二人に「移住者」目線で生活実感のある「秩父の魅力」を語ってもらいました。

吉木美也子さん(左)

秩父市移住相談センター勤務。秩父に住んで丸2年。おいしい水と野菜は「あたりまえ」の毎日。地元の市民会館でオペラや歌舞伎を楽しみ、所用があれば池袋まで気軽に出かける生活を送っている。63歳。

冨塚秀行さん(右)

秩父市移住相談センター勤務。秩父に住んで1年1カ月。昨年12月の「秩父夜祭(ユネスコ無形文化遺産登録)」で、屋台(やたい:舞台を持つ大型の山車)」を持つ上町(かみまち)に住み、念願の屋台の曳き手として参加。祭のある町に住む気持ちのハリとここちよさを実感している。57歳。

【参考リンク】
秩父市 移住相談センター https://www.chichibu-iju.com/

第一印象は「田舎」?でも実は「意外と都会」の実感

秩父市俯瞰
秩父の象徴である武甲山を中心に。秩父市俯瞰

──秩父に住み始めて、吉木さんは2年だそうですね。秩父で暮らし始めたときの印象はいかがでしたか?

吉木:最初は、正直なところ「ほどよく田舎だな」と思いました。だけど、歩いていける範囲で生活の用事が済む暮らしやすさがある。映画館はないけれど、それ以外はなんでも揃うんです。駅の近くに市役所、税務署。パスポートも市役所でとれるから、東京や横浜より便利ですよ。

──「なんでも揃う」というと、具体的には?

吉木:まず、食べるところ。カフェ、おしゃれなフレンチイタリアンお蕎麦屋さんは、いっぱいあるから選びたい放題で、誰もそれぞれ「私のお気に入りの店」があります。それから、うどん。「埼玉は第2のうどん県」といわれる名産品で、500円でとてもおいしいところがある。そして「わらじカツ丼」に、「豚肉みそ丼」。ラーメンもおいしい店がある。ソウルフードは結構ありますね。「みそポテト」は秩父市のキャラクター「ポテくまくん」のモチーフになっているB級グルメですし、食卓でも飲食店でもだいたい置いているソウルフードがあります。秩父にきてかなり体重を増やしました(笑)。

──生活雑貨、衣料品は?

吉木:洋服も矢尾百貨店でよく買います。矢尾に行けばなんでも揃うんですよ。宝飾品、家具チケットもここで買える。結構こじゃれてて、買い物が楽しめます。スーパーで買うような食品も揃う。大型スーパーのようにアイテムが多くないので、品選びで悩まないのが逆にいいんです。

──文化・娯楽は?

吉木:秩父宮記念市民会館というのが、市役所の隣にあって、そこで「ちちぶオペラ」という団体がオペラの公演を定期的に行っていて、6,000円ぐらいで観られます。体育館や市民会館では、大相撲秩父場所、松竹大歌舞伎、寄席なんかもやっています。市民はチケットの先行申し込みができて、席を選べる。文化は豊かですね。本屋もあります。大きくはないけれど。

──そういった「暮らしやすさ」を実感しはじめたのは、秩父に住んでからどのくらいですか?

吉木:住んで1カ月ぐらいでしょうか。豊島区から移住した方も、同じように感じたと言っていました。「田舎だと思って来たけれど、意外と都会なんだよね、ここ」と。その方は、「トマトがおいしい」といって、値段も手ごろなので、秩父のお土産として豊島区に持っていくと言っていました。

──農産物もおいしいんですね。

吉木:そうなんです。イチゴがすごくおいしいんですよ。「あまりん」「かおりん」という品種は、埼玉県の新品種。落語家の林家たい平師匠が命名したんですけど、まだ量産していなくて、1パック1,000円ぐらいなんだけど本当においしいのよ。ブドウの「秩父山ルビー」もある。食いしん坊には本当にたまらない町ですね。水も空気もおいしい。食べ物もおいしい。

秩父地場野菜
採れたてで新鮮、手頃な価格で購入できる、人気の秩父地場野菜

山に囲まれた盆地という地形が作った?暮らしやすい「コンパクトな町」

──冨塚さんは、秩父で暮らしはじめて1年ちょっとですね。住みはじめたころの第一印象はいかがでしたか?

冨塚:僕は、群馬県の館林市で生まれ育ったんですが、秩父はいろんな点で館林と似通っているなと感じました。都心からの距離感や行政の大きさ。方言があること、「お世話になります」というあいさつの使い方。地元の独特の苗字があること。もともと秩父はよく知っていたんですが、生活してみて、自分も昔のなまりのあるしゃべり方が戻ってきちゃったようなところがありますね。

──吉木さんの言う「生活に必要な場所が歩いていける範囲にある便利さ」を、冨塚さんも感じていますか?

冨塚:感じています。これは、秩父が山に囲まれた盆地であることが大きいんじゃないかな。せいぜい2×4km=約8平方kmの歩いていける範囲内の土地に、市役所などの公的機関が集まっている。地勢的にそうならざるを得ないんですが、それが暮らしていく上で結構便利なんです。

──地方では車がないと暮らせない、とよくいわれますが、秩父では生活圏が徒歩で行ける範囲に小さくまとまっているんですね。

冨塚:館林というところは北関東の平野の町で、どんどん車文化の郊外型生活圏になっていくんです。幹線道路が整備されたりファミリーレストランや大きなスーパーができたりして、郊外に出ていかないと暮らせない町になってしまった。当然、街の中心部はシャッター店舗から空き地になっていく。一方、秩父の街は、山に囲まれ地勢的にそうならないのでは。生活圏、商圏が大きく変化しないことで、暮らしやすさが煎じられていく感じすらします。車保有率は館林と変わらなそうですが、非日常的な部分で行動範囲が広がり、より楽しくなるかもしれません。

おいしい水とおいしい野菜が「あたりまえ」になったら、秩父から離れられない!?

秩父神社の手水舎にて
地域をうるおす武甲山伏流水。秩父神社の手水舎にて

──冨塚さんも水や食べ物のおいしさは感じていますか?

冨塚:おいしい水やおいしい野菜は、日々の「あたりまえ」になっています。こうなると、もうやめられなくなっちゃいますよね。都心に出たとき、「こんな水をあたりまえに飲んでいたのか!」と思いました。「東京の水は、都市部では美味しい方だ」なんていうけれど、ハッキリ違います。故郷の利根川水系の館林と比べても、浄水器などつけなくても秩父の水の方が断然うまいんですよ。やさしい感じがします。

吉木:私も水のおいしさは感じます。移住した方も、「水道水がおいしい」とおっしゃっていましたね。飲み水やお風呂が影響しているのかどうかわかりませんが、「ペットの犬のアトピーが、秩父に来て1か月程で治った」という話も聞きましたよ。びっくりです。

──1~2年経った今になって感じることはありますか?

吉木:今年の夏、日照不足のために東京では野菜が値上がりしましたが、秩父でしか野菜を買わないので、そのことを知りませんでした。秩父に来た姉がそういう話をしていたので、「じゃあ農協で買っていく?」といったら、野菜ばかり3,000円分も買っていった。秩父では、長雨でも野菜が高くならないし、品不足にもならなかったんです。これは今回初めて気づきました。「峠を越える越えないで違うんだな」と思ったんです。

──野菜の供給が安定しているのにも、盆地という地形が関係しているということですか?

吉木:そうですね。もともと地産地消で、秩父圏域で経済が回っているような気がします。欲を出さないから質が守られる。外に流れていかないから、供給が安定しているんだと思います。野菜、果物だけでなく、秩父のお酒も峠を越えないというか、峠を越えるあたりでは流通しないようです。

──地元の人も、よそのお酒をありがたく飲んだりせず、地元のお酒を愛飲するんでしょうか?

吉木:そうかもしれないですね。みなさん地元のお酒をおいしいと思っていますし、愛していると思います。そもそも地元の人には「秩父愛」がある。「地元の馴染みの店を利用する」という当たり前の行動があって、愛してやまない。だから、よそからチェーン店の入ってくる余地があまりないらしいんです。

──ほかにも「秩父愛」を感じることはありますか?

吉木:自分の町を愛しているから、自宅の前をきれいに掃除する。そういう家がずーっと続いているから、町全体がきれいになる、というのは感じています。朝、通勤する時に、商店街で店の前を掃いている人をいっぱい見るので、最初は本当にびっくりしました。

──町がきれいなのは、秩父神社をはじめとして秩父三十四ヶ所観音霊場札所巡りなど、観光スポットが多いことも関係しているかもしれませんね。

吉木札所巡りの「おもてなし文化」も影響していそうです。特に秩父神社のまわりのお家は、いつもきれい。落ち葉の季節も毎朝ささっと掃除をしているので、「通らせてもらってすみません、ありがとう」という気持ちになります。

「地元愛」と「祭」のある町で暮らす心地よさ

秩父夜祭
↑12月に盛大に開催される「秩父夜祭」。勇壮な屋台(山車)と花火が心を震わせる

冨塚:僕は、ここで暮らしていて、「地元愛」から郷土の秩父愛というのを感じています。僕らが住んでいるのは、「ゆいま~る花の木」ができる上町(かみまち)なんですけれど、町内会の人が町の中にいても「上町」と書かれたTシャツを着ていたりして、誇りをもっている反面、わりとシャイな感じもします。氏神がある=300年以上の歴史を持つ「秩父祭屋台」を持っている町は、特にそれが強いと思う。精神の柱になっているのが、祭の屋台だったりする。地元愛はそこからきているのかなと思いますね。

──冨塚さんも、祭りに参加されたんですか?

冨塚:昨年(2018年)の秩父夜祭では、上町町会に正規に登録をして、屋台を曳かせてもらいました。伝統ある祭に参加するにはたくさんの役割があります。新参者は綱の引手からというところです。伝統文化にはたくさんのルール(しきたり)があり、町内会保存会によって違いがあるようですが、上町ではよそから来た人が祭に入れないということはないです。また、「半纏(はんてん)」が貸与され、「上町」の紋が入った半纏の袖に手を通すと、気が引き締まると思いと同時に高揚感がありました。

──たとえば、ゆいま~る花の木に移住したシニアの方が、自分も屋台を引いてみたいなと思ったら、参加できるのでしょうか?

冨塚参加はできると思います。僕は、上町の屋台を曳くメンバーの中では年齢が最上の方でしょうね。屋台を曳くメンバーは、やっぱり威勢のいい人で、半分くらいは女性です。何十年も祭に関わってきた地元のシニアは、「行事部」の役職を経て裏方で伝統や規律を支える側になるようです。激しいぶつかり合いも含めて2日間きちっと、夜中3時頃に屋台が収蔵庫に収まるまで付き合える人でしたら歓迎です。僕は、また今年も絶対参加します。希望の方がいたらお世話します。

──最大規模の「秩父夜祭」は12月ですよね。その前はやはり盛り上がりますか?

冨塚秩父市とその周辺では年間300ぐらいの祭があるといわれています。「秩父では祭を中心にカレンダーが動いていく」というくらいで、手作りロケットを打ち上げる「龍勢まつり」、甘酒をかけあう「甘酒まつり」、露店が並ぶ縁日っぽいお祭り、ウイスキー祭、奇祭など、いろいろな祭イベントが年間通してどこかで開催されています。その中でも夜祭は別格で、2日間で30万人以上の人が来られ、6千発の打ち上げ花火が上がる、秩父市あげての最大イベントです。夜祭の2か月前、10月初めころから、街中いたるところで祭囃子太鼓の練習の音が聞こえてきて、徐々に緊張感が増してきます。大小の祭りイベントが年中あるから、生活にもメリハリが生まれるのだと思います。

1年2年暮らしてもやっぱり住みやすい!「意外と都会」の魅力は変わらない

↑秩父の暮らしになじんだお二人。ゆいま~る花の木に隣接する「秩父市花の木交流センター」にて

──1~2年暮らしてみて、秩父の「ここが不便」というところはありますか?

冨塚:道が狭めで、ちょっと路面が悪いこと。町のサイズとしては、起伏も少なく自転車に乗れるとちょうどいいサイズなんですけれど、乗っているとガタガタします。

吉木:スギ花粉症の人は、やめたほうがいいです。車が花粉でベタベタになって、ぬるま湯でないと落ちないくらい、花粉が多いですから。もっとも、秩父が好きで、「親子でスギ花粉症だけど、その時期だけ我慢すればいいから」という方もいましたね。

──交通マナーはどうでしょうか?

冨塚:道が狭いせいか、マナーはいいと思いますよ。事故を起こしたくないのはお互い様ですから。狭い道はゆずってナンボです。小さい町の特徴として、車に乗っていて車種と色に見覚えがあると「もしかしたら○○かな?」と、のぞき込んで見ることが多いですね。逆もありで、だから、道を譲りあうのがあいさつ代わりです。

──今でも「意外と都会で住みやすい」という感覚は、変わりませんか?

吉木:それは変わらないですね。仕事で池袋に行ったら「今日はこっちに泊まるの?」と言われてびっくり。夜の飲みにつきあってからでも、余裕で帰れますからね!(池袋発10時半の最終電車で12時ころ西武秩父駅に到着)秩父に着くとほっとするのが不思議です。

冨塚:故郷の田舎町群馬県館林市、1年前まで住んでいた東京都町田市と比べたら、生活の利便性でいったら町田市かもしれませんが、愛着を持てる町かという意味では、どちらにも勝る魅力があって暮らせる田舎です。住みやすいです。即答ですよ。

──どんな方に、秩父での暮らしをおすすめしますか?

冨塚心身に余裕があり、セカンドステージで、積極的に新しい土地での開拓・発見を求める方。そして、祭でわくわくするような精神的なハリを求める方におすすめします。観光気分で選ぶなら、よい温泉、景勝地、寺社仏閣、歴史や町を挙げての祭のあるところはほかにもあるでしょう。でも「秩父で暮らす良さ」は、ここに住まないと味わえませんよ。

吉木人との関わりが好きな方。そして、適当に不便を楽しめる方におすすめします。昔からある飲食店と、移住者が開いたカフェが共存し、地元に愛着を持つ人が、現在進行形で自分たちの住む町をつくっている。そんな町で暮らしたい方をお待ちしています。

みそポテト
人気のB級グルメ「みそポテト」
秩父市イメージキャラクター ポテくまくん
秩父市イメージキャラクター「ポテくまくん」が手にしているのが、みそポテト
秩父神社、慈眼寺
神社やお寺は、町の風景の一部だ。秩父神社(左)、札所13番慈眼寺のメグスリノキ(右)
2018年秩父夜祭
2018年の秩父夜祭に参加した冨塚さん
「歩いて感じる『花の木プロジェクト 計画地見学会』では、さらに詳しい地元情報をお話ししています。ご参加をお待ちしています」