ゆいま~る大曽根ブログ

「ゆいま~る大曽根を創る人たち」 第2回 高齢者の「声」を取り入れた住みやすい居室づくり


オープンまであと2ヶ月弱となった「ゆいま~る大曽根」。ゆいま~る大曽根を創る人たちを3回に分けてご紹介します。

※第1回 なぜ、大曽根にサ高住? 始まりから現在まで
※第3回 働くスタッフご紹介

第2回目は、企画開発部で設計を担当している結城勝が、「大曽根」のリノベーションについて語ります。

企画開発部設計担当 結城勝


元気な時も介護が必要になっても
柔軟に暮らせる住まいづくりを目指して

ゆいま~るシリーズに入居されている皆さんの印象は、想像以上にお体だけでなく心がお元気であるということ。
70歳過ぎていても、働いていらっしゃる人、ボランティア活動をされている人、趣味が生き甲斐な人と、皆さんお忙しい。入居後のメンテナンスにお伺いしようと連絡すると、「日中は忙しいから来ないでくれ」、土日に伺おうとすると「週末くらいは休ませてくれ」とおっしゃる方もいて、これまで自分がいだいていた高齢者のイメージが覆されました。
高齢者住宅ですから、もちろんスタッフの日常的な見守りはあるのですが、イベントなどがあれば「一緒につくっていく」という気持ちで皆さん参加されている。とても印象深く感じました。
ですから、ゆいま~る大曽根のリノベーションに関わる上で、すでに他のゆいま~るシリーズに入居されている方がどういう方なのか、どういう考えを持っているのかを大事にしてきました。実際、高齢者のすべてが介護を受けているわけではなく、1/4くらいの方は介護が必要となりますが、3/4の方は最後までお元気なのです。最後の半年くらい病院にお世話になって……という方が多いと思います。

 自由度の高い「多目的室」をご用意

そこで、ゆいま~る大曽根のお部屋を設計するにあたり、最終的にプランを絞って以下の1LDK 3タイプになりました(ホームページフォトギャラリー)
Aは、一番オーソドックスな1LDKタイプ。寝室が決まっており、風通しのよい開放感があるのは魅力です。
Bタイプ、Cタイプは、部屋の使い方を「決め付けない」タイプです。「多目的室」をつくり、自由に使えるようにしました。「多目的室」という考え方は、ゆいま~るシリーズに入居されている方々を見ていて影響を受けました。お茶の先生、着付けの先生、ピアノの先生など、この年齢層の方は、あらゆるキャリアをお持ちの方も多い。「多目的室」をお茶室にして、教室を開いてもいいし、今まで出来なかった丸ごとジオラマという趣味の部屋にしてもいいわけです。
1人入居、2人入居によっても使い方は変わってきます。1人ずつの空間をつくることもできるし、寝室もあえて決めずに、住む人が自由にレイアウトできるようにしました。
また、すべてのタイプ共通で、玄関に土間を取り入れました。「大曽根」と同じ分散型サ高住であるゆいま~る高島平で大変評判がよかったのです。押し車や杖、ゴルフバッグやレインウエアなど、室内に置きにくいものが玄関内に入れられる。住む人によって工夫できるので喜ばれています。これも日本人のDNAかもしれません。ゆいま~るシリーズは、ほかのサ高住より広い(約30~66㎡)のでこうした土間が作れるのです。

↑大好評の玄関土間は全室に取り入れた

同じ分散型の「高島平」ではできなかったことも、いくつか実現しました。
50㎡近い居室であることから、生活で大切な水回りをゆったりとれました。また、キッチンが明るい部屋の中に設置されることから、家具扱いとして人造大理石カウンターのシステムキッチンとし、コンロはビルトインを採用。掃除がしやすく、部屋の中でも違和感がありません。

↑ビルトインコンロ。掃除がしやすい

浴室はユニットバス。掃除か楽で、在来の風呂に比べて温かいのが特長です。洗面台の鏡は、後ろ姿もチェックでき、かつ収納部分も多くなる三面鏡にしています。
室内の各所に手摺りを設置し、どなたでも楽に安全に生活が出来るようにしました。至るところに細かい工夫がなされています。

↑部屋の中にあっても違和感のないシステムキッチン。手すりも各所に設置

 リノベーションしやすい公営団地

ゆいま~る大曽根は、既存の公営団地を利用したリノベーション物件です。
公営ですと、現在でも名のある大手の建設業者が施工を行っており、きちんとグレード、基本性能が保証されます。外観は時間が経って古くとも、大事な躯体そのものはきれいな状態なのです。
コンクリートの建物の寿命は120年くらいが限界と言われていますが、30~40年経った建物の残りの寿命をどう使うか。そこを考えたとき、サ高住としてリノベーションして、できるだけ家賃を抑えて提供していくことは、年金支給額が低下傾向にある今後にとっても意味のあることですし、社会問題化している空き家対策ともなり、地域コミュニティの再生にもつながります。

10月からいよいよご入居が始まります。
どのようなコミュニティが生まれ、どのように生活を楽しまれ、コミュニティネットのスタッフとのどんなドラマが待っているのか、部屋がどのようなインテリアに変えられていくのか、楽しみにしています。

 

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