ゆいま~る那須 暮らす人々の声

オープンの1年半前から参加して、自分流を貫いて快適な部屋にした


「ゆいま~る那須」の食堂の一角を占める「ショップま~る」の店長がMさん。Mさんの趣味は多彩。手作りのぬいぐるみはショップで販売し、フラワーアレンジもプロ級の腕前。ピアノは今もレッスンを続けています。ゆいま~る那須には完成の1年半前から関わり、部屋の作りにもこだわりを貫いて、オープンとほぼ同時に入居しました。住み始めて6年、那須の自然の中で楽しむ暮らし方が分かってきたとおっしゃいます。こだわりの薪ストーブが暖かく燃える部屋でお話を伺いました。

ゆいま~る那須

Mさん(68歳)の場合

(入居:2010年11月)
Q:ゆいま~る那須に関心を持ったきっかけは?

M 7、8年前に雑誌「クロワッサン」に載った「ゆいま~る那須」の構想を書いた記事がきっかけです。実は以前から、コミュニティ型の高齢者向け住宅に関心はありました。でも、働いていた頃は、入る気はないけれど気になっていたという程度でした。けっこう値段が高いし。

でも「クロワッサン」を見たときは、退職して2年が経った頃で、退職後の生活に少し飽きがきていた時期でした。それで、「那須での暮らしを考える会」に参加したのが2009年4月でした。完成前から「ゆいま~る那須」に関心を持った人を集めた会ですね。

当時は東京の団地に住んでいましたが、月に1回、1時間程度かけて銀座に出てこの会に参加すること自体が面白かった。人との出会いが面白い時期だったのかもしれません。最初は、那須に行くことになるとは思わなかったけれど、比較的安いなとは思いました。でも設計を見せてもらい、ジオラマも見て、雑木林だけだったこの場所の見学会にも参加しました。この窓から見えるこの風景、山と林と池が見えるこの風景も、その時に見ちゃったんです。

当時私も一人暮らしでしたが、ちょっとケアが必要な兄もやはり東京で一人暮らしをしていました。こういう兄がいるけどと聞いたら、「いいよ~!、いっしょにいらしてください」という感じの反応が返ってきました。「ふーん」と思いました。設計も、希望に応じて変える余地があるとおっしゃる。それで、その気になっちゃいました。会に参加して半年もしないうちに、入居すると決めていました。

会の勉強会には大学の先生も来て、(株)コミュニティネットの社員と同じように学ばせてくれました。裏事情も見せてくれる。気に入っちゃいました。竣工式には、私も行きました。ゆいま~るは分譲ではないのに、自分の家を建てる気分でした。

Q:薪ストーブは雰囲気もあっていいですね?

M 薪ストーブを入れることは、入居の必須条件にしていました。秋田出身なので、いわゆるルンペンストーブには慣れていました。すぐに壊れてしまうんです。で、こういう薪ストーブにあこがれていました。あこがれは重要よ、案外実現するものです。

それ以外にも、押入れや洗面所、キッチンの上の棚の色などにも注文を付けました。ゆいま~る那須の設計コンペに勝った設計者コンビ(+ニューオフィス 近藤創順さんと瀬戸健似さん)は二人とも30歳代の若者でした。言いたいことを遠慮なく言いました。「木造なのだから、サッシの枠も木にしてよ!」という具合に。

家具は東京の団地の部屋を(この部屋同様に)白の基調でリフォームしたときのものをそのまま持ち込みました。ここは天井が高いせいか、東京のときより映えています。

Q: 現在の生活はいかがですか?

M 言いたいことを言ってここに住み始めましたけど、理想と現実はなかなか難しいのは確かです。でもね、自然の中で楽しむことも、6年目でやっと分かってきた感じがします。入居当時は東京にもよく出かけていましたが、しばらくするとほとんど行かなくなりました。

兄は、隣に住んでいます。兄の部屋とは、特別に内部で行き来できるようにしてもらいました。今日はね、音楽室でマージャンをしています。

ここは別荘のような気分にもなれます。ぬいぐるみは保育士の頃にボランティアで作っていましたが、退職後に、東京のある喫茶店で売ってくれるようになりました。今は「ショップま~る」でも店頭販売しています。

ここにいると自動車を持っていないと、ちょっと不便です。ずっと将来、私が動けなくなったときの不安はなくはないですが、都会にいるのも田舎にいるのも同じだと思います。でも、それはここだけの問題ではなく日本全体の問題です。ハウスで共に考えてくれているので、信頼しています。

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