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5月4日付東京新聞「発言」欄の投書に対するご報告 


すでにご報告しましたように2017年5月4日付東京新聞夕刊に、分散型サービス付き高齢者向け住宅(以下「分散型サ高住」)に関する読者(当住宅の入居者)からの投書が掲載されました。当社が運営する「分散型サ高住」であるゆいま~る高島平が「欠陥住宅」であるとも捉えられる内容*1でした。投稿をされた入居者からは、「老朽化した建物だけに不具合等、何か不測の事態などの危惧も考えられる訳ではないか。団地再利用の理念は素晴らしいと思うが、不具合が生じた場合の対策が、全くなされていないのが、会社の大きな課題ではないかと思っている。そんな思いからの投稿でした。」とお話しいただいております。これを受け、弊社より、「分散型サ高住」における課題を設計、改修工事の施工、入居者募集、運営の視点から検証しましたので、以下のご報告をいたします。

今回の不具合は、浴室のタイルの目地2の剥離です。ゆいま~る高島平の検査可能な空き室(全体の約30%にあたる住戸)のタイルについて引張強度3(接着強度)の試験を行うとともに、全住戸について浴室のタイルの目地の状況について調査を致しました。その調査を踏まえ、工事を担当した設計監理者、工事施工会社および弊社建築担当により不具合について検討をいたしました。その結果、現状の浴室タイル接着強度に問題はなく、タイルの割れもなく、タイル目地幅についても施工当時から変化はないことより、タイル施工そのものには問題はなく、目地の脱落の原因は、壁タイル目地詰め工事の施工不良と判断いたしました。目地の充填不足により、目地底部に部分的にすきまができ、目地の剥離を招いたと考えます。1期工事において目地の補修を実施した住戸は11戸(30%)あり、第2期、第3期についてはピンホール状の穴がそれぞれ2ヶ所程度見つかり、随時補修工事を致しました。リノベーション工事であることから、通常にも増して丁寧な施工を心がけ点検をすることが、今後不具合をなくす方策であると考えております。

「サ高住」を運営する㈱コミュニティネットとしては、このゆいま~る高島平は、年金が下がり、医療費が上る中で高齢者が都会に住み続けるための一つの選択肢を提供するものであり、立地と環境、広さ、価格において優位性のあるサービス付き高齢者向け住宅として、十分に機能する住宅と考えております。試行錯誤はあるものの、既存の資源を有効に活用し、高齢者の豊かな暮らしの場として活かすこと、と同時に「空き家」という社会問題を解決する一策として、今後も推進していきたい所存であります。ただし、今回の投稿にありますように、補修工事を何度も繰り返し、不具合が長期化したことに対し、進捗管理および精神的なサポートが十分でなかった点を明確に認め、ここにあらためてお詫び申し上げます。今回、投稿いただいたことを契機に、リノベーションの弱点をいかに補強するかについてのヒントをいただき、その後の工事に活かすことができました。ご指摘を活かし、コストを意識した上でのリノベーションの質を改善していくことこそが「団地再利用の分散型サ高住」への信頼回復に繋がるものと考えております。現在は入居前に必ず、築45年の住宅のリノベーションであることから発生の可能性のある不具合とその処置対策、新築との違いについて、実際に居室を見ていただきながら説明することを実施しております。

弊社の取り組みは、日本で事例のないものをつくっていくことゆえ、多方面からご意見・ご批判をいただくことが、ますますその企画を改良、向上させることへ繋がるものと考えております。いただいたご意見、ご批判を糧に、真に必要とされる 「ゆいま~る」という暮らし方の提案を実践して参ります。今後もご支援のほど、宜しくお願いいたします。

*1: 5月4日付東京新聞投書内容

「トラブル続出『サ高住』後悔」

サービス付き高齢者向け住宅に関する四月十二日生活面連載「団地利用の分散型サ高住」を読みました。サ高住に私も住んでいます。築年数を重ねた団地の空いた部屋を高齢者向けに改修された住まいです。記事の入居者の方は住み心地良く、選んで良かったと、生活面で不安を感じさせない良い例として載っていました。しかし私の場合はその反対で。入居三カ月過ぎて居室内にトラブルが発生、修繕工事の職人さんに何が原因か尋ねると「欠陥住宅」と説明されました。修繕工事は二年近くに及び、何度も繰り返される工事で何人もの職人さんが出入り、落ち着いた生活が損なわれ苦痛でした。元のマンションは売却したので戻れず、転居を後悔しました。団地再利用の取り組みの理念は素晴らしいですが、予測できない不具合の対策がなされていないのが課題だと思います。高齢者にとって記事の反響は大きいと思いますが、良い事例をうのみにしないでください。

*2:目地(めじ)とは、建築物や土木構造物において、少し間隔を空けた部材間の隙間・継ぎ目の部分。

*3:引張強度(ひっぱりきょうど)とは、工業材料の機械的性質の一つで、材料に引張り力が加わったときの材料の強さを表す。抗張力ともいう。

本件照会先 株式会社 コミュニティネット TEL 03-6256-0574

報道機関からの問い合わせ:広報室

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