81歳で自活生活を楽しんでいます
「老人ホームっていう言葉が嫌いでね」とおっしゃる三浦さんは、今年81歳。夫を亡くし、一人暮らしがなんとなく不安になってきたとき、「これだ!」と思ってゆいま~る神南を見学したと言います。「普通のマンションの中に散らばって高齢者住宅があって、干渉されずに自活生活が保てて、これはいいわ!」と思ったそうです。ゆいま~る神南に来られてからは、自転車に乗って地域を探検したり、図書館で本を借りたり、買い物に出かけたり、アクティブに過ごされています。三浦さんにお暮らしの様子を伺いました。
料理は毎日するというお元気な三浦幸子さん(81歳)
2019年6月入居
元気なうちは「放っておいて」
4月に81歳になりました。南区に55年くらい住んどったの。4回くらい引っ越しているけど、全部南区。住みやすかったからね。最後の家には46年住んでましたね。
出身は九州の大分市。生まれたのは戸畑市(現北九州市)で、戦争中に縁故疎開で大分に移って25歳までいました。25歳の時に、両親を相次いで亡くし、その時姉と弟が名古屋にいて呼んでくれたので、思い切って大分を離れました。
夫が亡くなったのは2014年5月。それから1人暮らし。ふたりの時はその家が永住の地だと思っとったんだけど、一人になると夜なんか不安でしょ。なにかあったらどうしようって。それでも元気だったし4~5年はなんとなくそのまま暮らしていたけど、子どもがいないから、ゆくゆくは老人ホームかな、と新聞広告で高齢者住宅の広告なんかも見るようになりました。ただ、老人ホームっていう言葉が嫌いでね。三食付きで、炊事洗濯全部してもらったらやることがないでしょ。そうしたら、ちょうどここのチラシが入っていたのよ。「ああ、これだ」と思いましたね。普通のマンションの中に高齢者住宅が散らばっていて、自活生活で、これはいいわと思ってね。困ったときはサポートがあるし、緊急のセコムも、ちょうどつかず離れずの感じで生活できるのかなって。元気がなくなったら助けてほしいけど、元気なうちは「放っておいて」って感じかな(笑)。自分の考えに合ってたんだね。
決断したのは自分
去年、チラシを見て、年が明けて3月か4月、入りたいという意思はだいたい決まっていたの。だけど、すぐに飛びついて後悔することがあるでしょう? 聞いたら、2期も3期もあるっていうから少し考えていたの。だけど、その間も、引っ越ししたらこうしよう、ああしようと、頭の中では引っ越ししていたの(笑)。パンフレットを見ながら、どこに何を置くとか。
実際に見学したら、Sタイプはクローゼットが魅力だったけど、玄関を開けて中が見えにくいJタイプにしたの。部屋は一人では広すぎるくらいです。ゆったりしているから、夫婦にはちょうどいいわね。前の家は、今よりちょっと狭い。部屋が2つにダイニング。でも、狭く感じなかったね。私たちが若いころに安く買ったのでエレベーターは無かった。5階建ての3階だったけど、体力があるのよ。平気でしたね(笑)。ひざと腰が痛くて病院にかかっているけど、階段は苦じゃないの。サッサと上がっていたわね。
姉と姪に相談はしたけど、決断したのは自分。決断力があるとは思えないけど、あるのかなあ。ここに引っ越しを決めたのが最大の決断かな。姉も85だし、保証人になってくれた姪も「おばちゃん、ひとりでようやるね」って。
引越しも業者さんには頼みましたけど、こまごましたのは全部一人でやりました。荷物出したり、段ボール箱積んだりね。整理整頓好きだから苦にはならないの。
↑リビングでくつろぐ三浦さん。整理整頓好きなのでお部屋はスッキリ
1日の暮らしを紹介します
今は、朝は6時くらいに起きるの。朝食は6時半くらい。ごはん、みそ汁、漬物、副菜をちょこっと。みそ汁は野菜いっぱいの具沢山が好き。これだけでおかずになるくらいです。
9時半のラジオ体操に間に合うように身支度をしたり、掃除や洗濯を済ませます。ラジオ体操から戻ったら、買い物に行きます。今、いろいろ自転車で探検してるの。この道を行ったらどこに出るのかとか、ここに100円ショップがあったとかね。この前は、区役所と図書館まで行きました。バスや電車もいいけど私は自転車が便利。
食事は自分で作るので、買い物に行くでしょ。献立のバランスを考えたり、品物を見たり選んで買ったり、お金の計算したりね。自転車のかご一杯にして帰ってきます。頭の体操にもなるし、運動にもなる。
↑手際よくお料理(左) 食器棚もおしゃれに工夫されています(右)
お昼は、軽めですね。たいていパンとコーヒーと果物。同じように食べても飽きないの。本が好きでね、昼ごはんのあと読んで、夕方までずっと読むときも。時代小説が好き。推理小説も好きだけど、気に入った作家が見つかると、その人の作品をずっと読むの。厚いのも薄いのもあるけど。午後は、読書のほかはアイロンかけたり、ミシンを引っ張り出してみたり、若い時に通っていた創花工芸や、テレビのコマーシャルの時にはクイズを解いてみたり。整理整頓が好きだから、棚の整理とか。整っていることが好きというか、性分なんだね、若い時から。麻雀も好きなので、ほかの入居者の方たちとおしゃべりしながらできたらいいですね。
夕方は、5時くらいから夕食の支度とお風呂の準備。夕食は5時半から6時くらい。自分で作ります。昨日はサラダと味付け肉を焼きました。夕食は、肉、魚、卵などたんぱく質を摂っています。支度は苦にならないですね。7時くらいには片付けも終わって、テレビの前に座ってますね。といっても、私たちが見る番組はあまりないから、テレビ人間ではないですよ。
寝るのは10時くらいですね。9時くらいからうつらうつらしちゃうけど。
↑クイズを解く三浦さん。頭の体操になります
フロントに相談できるのが安心
これまでは健康で、入院したこともないし、夫婦2人とも風邪もひかず、寝込むこともほとんどなかったんです。夫も健康で真面目一筋で会社に勤めていましたから。それこそ、入院して6カ月であっという間に逝きました。だから、看病らしい看病もしなかったね。
だけど、これからはわからない。どういう生活になるか、今はわからないけど、介護保険を使うようになったら、フロントで相談して自分に合ったところを探すお手伝いをしてもらえる。そういう安心、何かあった時に相談できるのがいいですね。
↑趣味の一つ、創花工芸
※この記事のダイジェスト版は『ゆいま~る通信』神南4号(2019/7/15発行)に掲載されています。