お知らせ
アクティブシニアが向かう令和時代のライフスタイル、 子ども家族の近くに自分だけの暮らしを確保 << 自由な暮らしと老後の安心を確保しつつ、“個人間の適正距離”を保つ>>
“近居”が大きなトレンドに
昨年11月にオープンした「ゆいま~る神南」(名古屋市港区木場町)の入居者募集の中で、いわゆる“ 近居”に大きなニーズがあることが改めて分かってきました。 現在の「ゆいま~る神南」の契約者および予約申し込みをした方のうち、子ども・兄弟・親しい友人が近くに住んでいることを転居の大きな動機に挙げる方が半数程度を占めています。この比率は、我々も予期しなかった意外な高さです。
この、いわゆる“近居”がこの地域でなぜ多いのかを探るうちに、以下のような背景が見えてきました。 実はこの地域だけでなく、日本全体で大きなトレンドになる動きなのかもしれません。いわば令和の時代の新たな親子関係と言えそうな構図です。
人生100年時代と言われ始めてから大きな流れに
きっかけは、「ゆいま~る神南」の沖田美代ハウス長が近隣を歩いているときの出会いでした(末尾の付録A参照)。 最近息子に呼ばれて越してきた人、マンションを買い足して義姉を呼び寄せた人などと偶然に出会い、“近居”や“呼び寄せ”がキーワードとして浮上してきました。
下掲のグラフは、木場町の人口推移です(国勢調査より)。名古屋市の人々には、木場町といえば伊勢湾台風で大きな被害を受けた場所という記憶が強く残っているようですが、1980年代に人口が急増し、全戸南向きのマンションが建ち並ぶ現在の街に変貌しました。
東京の高島平団地や多摩ニュータウンと比べると約20年遅れの人口変化のパターンですが、2015年時点の人口ピラミッドは下掲のようになり、人口のピークがティーンエイジャーと40歳代50歳代にあり、まだ子育て中の壮年夫婦が中核を占めている街であることが分かります。
そして「人生100年時代」といわれ始めた昨今では、40歳代50歳代のかなりの比率の方が遠くで暮らす親が気がかりな心境にあるのは間違いありません。
冒頭に申し上げたように“近居”が動機になって「ゆいま~る神南」を検討する方が増えている理由は、こうした背景から理解できるようになりました。高齢者の親と子ども家族が遠くに離れて住むより、あるいは同居するより、“近居”した方がメリットが大きいと考えるケースが増えているようです(末尾の付録B,C,D参照)。 しかしこれまでは、「近くにいながら同居しないとは!」といった道徳観の縛りもあり、そうした暮らし方は現実になりにくいものでした。人生100年時代という言葉と共に、こうした縛りからも解放され始めたことが、実際の動きから読み取れると言ってよいでしょう。
本来は地域包括ケアの一環として備えておくべき受け皿
人生100年時代を前提としたとき、家族のあり方にもこれまでとは違うイメージが生まれてくるのは必然でしょう。
そのキーワードは“個人間の適正距離”なのかもしれません。 実の親子といえども、同居すべきだという認識は崩れてきています。同居が必ずしも“適正距離”になるとは限らないという認識が多数派になりつつあります。 しかし、家族が完全に離散するわけではありません。 そのとき、“近居”が“適正距離”を保ちやすい親子の暮らし方として認識される可能性があるのではないでしょうか(末尾の付録D参照)。
「ゆいま~る神南」は特に、元気なアクティブシニアの住み替え先として、大きなアドバンテージを有しています。 それは①高齢者住宅の中で最も束縛が少ない分散型、②居室面積が約63m2と広く、引越しが楽(徹底して断捨離する必要がない)、③手ごろな家賃や生活サポート費です。
人生100年時代の地域包括ケアを考えたとき、こうした「自由な暮らしと老後の安心を確保できる」アクティブシニア向け高齢者住宅 という受け皿は、これからの日本全体に必要とされるインフラなのではないでしょうか。
付録A:今回の気付きのきっかけとなった、沖田ハウス長の2019年2月20日の日報
付録B:親が子世代と同居しながら最期を迎える時代ではなくなる
かつて、高齢になった親との同居で問題といえば、嫁姑の関係が中心でした。しかし今や、実の娘が同居する老親との関係で悩む例も増えています。確かに平均寿命が伸びてきた現在、親の介護に疲れきった50歳代60歳代の方々も増えています。
その結果として、現在の60歳代70歳代の多くは、自分は子どもの家族と同居したくないと思っています。子どもに迷惑をかけたくないという思いと、逆に子ども達から自分の生活を束縛されたくないという思いが重なっています。
「ゆいま~るシリーズ」には、こうした自立性が高く、自分の生活を楽しんで暮らしたいと考える方が、老後の安心を兼ね備える場所として入居されてきます。
付録C:遠い実家で親が独居する状態は、問題先送りの状況だと焦りが募る子世代
子ども達は遠くで家庭をつくり、実家には両親だけが住み、やがて片親が亡くなり独居状態になる―――高度成長期の時代から核家族化が進行し、今も基本的に変わらないパターンです。ただし平均寿命が伸びた現在では、子世代が自分達の老後を考え始める頃になっても親が実家で独居といった例が珍しくなくなっています。子世代は、自分の老後を考えながらも、親が体調を崩したり事故を起したり、いずれ介護状態になったらどうなるのかを心配せねばならず、問題を先送りしているという焦りは次第に強くなります。ここにも、“近居”を促す状況があります。
付録D:近居での“距離感”はストレスフリーの関係を維持しやすい
同居、あるいは遠居に比べた“近居”のメリットは、互いの“距離感”を調整しやすく、ストレスになる状態を避けやすいことです。ただしそのためには、お互いに過度の干渉はしない姿勢を意識的にとる必要はあるでしょう。その前提があれば、たとえば数分でよいからときどき様子を見に行くといった接触で、お互いに安心できる関係を保つことが可能でしょう。
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