ゆいま~る那須、夏の風物詩の一つにIさんのお宅の月下美人があります。
以前お住まいだった関西より一緒に引っ越しをされ、今ではIさん同様に那須の暮らしにすっかり慣れたようです。夕食に見えたIさん「今日は十六夜月やねぇ、帰りにうちの月下美人を見てやって。十は咲きそうやわ。」と、嬉しそうに柔らかな関西弁で皆さんにお知らせされました。
皆さんに愛でてもらえるようにと、同じ棟にお住いのKさんが、二階のIさんの居宅から運んで下さったのだそう。
外へ出てみると、澄んだ夜空にまん丸な月が登り地面を照らしています。
緩やかなスロープを歩いてIさんの居宅へ向かいます。夜のゆいま~る那須はひっそりとした佇まい。
あ!みつけました!!足早に近づいて行きます。すると・・・
静謐な空間に白い月下美人の花が浮かび上がって何とも言い表しがたい美しさです。しばし言葉を忘れてしまいました。
十六夜の月明かりに誘われてこぼれるように咲き始まった花を数えると、Iさんが仰る通り十を超える数です。蕾も同じくらいあります。
なんとか画像を収めようと試みましたが上手く撮れず困っておりましたところ居住者のSさんがカメラ持参でいらっしゃいました、もう一人のSさんは照明担当でペアで登場、心強い限りです。画像もこの通り、しっかりと残して頂きました。
Sさん曰く「この七分咲きがいいのよ!」もう一人のSさん「恥じらいがあって?」息の合った掛け合いに、ついつい笑ってしまいました。
その頃になると、次々と居住者の方が集まって鑑賞会が始まりました。「見て!この昆布みたいな葉っぱからこんなに綺麗な花が咲くなんて不思議ねぇ!」「本当よねぇ!」には、一同が大笑い。
皆さんの美の秘訣はこの朗らかさでしょうか。明くる朝、残った花を画像に収められていたIさん。月下美人の手入れのコツはとお伺いしましたら「コツもなにもありまへん。」と、あっさり。ですが、レンズを覗き込むその姿に、花への愛情がしっかりと伝わってきました。
来年もまた美しく咲いてくれることでしょう。