熱中症になりかけたOさん
立秋が過ぎたというのに、まだまだ全国的に猛暑が続いており、愛知県では熱中症の疑いで救急搬送されている人がまだまだ増えています。
ゆいま~る神南でもつい先日こんなことがありました。ゆいま~る神南では、毎朝9:30にわらわら広場(1Fのコミュニティスペース)で、ラジオ体操(自由参加)を行っています。ハウスのスタッフは、居住者と一緒にラジオ体操をしながら、参加者の体の動きや、皆さんの様子をさりげなく見ています。その日、ある女性(80代)の居住者が日ごろの様子とは違っていることに気づきました。いつもなら立ってラジオ体操をしているところ、腰をかけてラジオ体操をしています。またいつもなら眼鏡もマスクもしてくるのにこの日は忘れてこられ、足元もふらふらとされているように見えました。「おかしいな?」と思い、ラジオ体操後に声をかけました。
「Oさん、今日はどこか具合でも悪いのですか?」と尋ねると、
「風邪ひいちゃったみたいだわ。昨日の明け方に悪寒がして布団をかぶって寝ていた。朝起きたら喉が渇いてどうしようもなくて、水をコップ五杯も飲んだのよ。一気に水を五杯も飲んだのは人生で初めて!」とお話されました。また昨日はふらつきがあったり、血圧も普段より低かったそうです。
Oさんは悪寒がしたので風邪だと思っていたそうですが、悪寒も熱中症の症状の一つです。熱中症の症状になると脳機能に異常が起き、体温調整ができなくなるため、暑いのに悪寒を感じたりすることがあります。また体にこもった熱を外にだそうと全身の血管を広げるため、血圧が下がったのだと考えられます。このままひどくなると、脳への血流が低下し、失神という事態にもつながりかねません。
Oさんには説明をし、クーラーを必ずつけて過ごしてもらうことと、こまめに水分を摂ることが大切ということをお伝えしました。Oさんの「コップ5杯の水を飲んだことと、悪寒の話」を聞いた時に、あと少し状況が悪かったら…と想像すると、ゾッとしました。翌日Oさんが、「おかげさまで、復活しましたー!」と元気な笑顔を見せてくれた時には、ホッとしました。
ハウスでは、居住者の皆さんの様子を「今日は調子がよさそうだな」「ちょっと悪そうだな」と、ご自身では気づけないところをスタッフがさりげなく見ています。熱中症のニュースはたくさんやっていて、皆さん知識は持っておられるのですが、ご自身がそのような状態になった時になかなか気づかないことも多いのではないでしょうか。Oさんにはご了解をいただき、居住者の皆さんに熱中症への注意喚起のお知らせをさっそく作成し、配布させていただきました。
Oさんは以前一人暮らしをされていました。一人暮らしの時に同じことが起こっていたらどうなっていたでしょう。Oさんはゆいま~る神南に入居されてから、ラジオ体操に参加されていたこと、日ごろの様子を知っているスタッフだからこそ変化に気づけたことも大きいと思います。
まだまだ暑い日が続くようです。エアコンを使用する、十分な水分補給をする等、居住者の皆さんには声かけをさせていただいています。