ゆいま~る神南ブログ

ゆいま~るセミナーが開かれました!「自分のことができなくなったときに備えて必要なことは?」


迷惑をかけないために後見人を定め、
安心への準備をしましょう

2019年8月27日「わらわら広場」にて「ゆいま~るセミナー」が行われました。元気なうちはいいけれど、体が弱った時、自分で判断ができなくなった時、自分の意向に沿うようにしてもらうためにはどうすればよいのか――。特定非営利活動法人りすシステム代表理事の杉山歩さんをお招きして、人生100年時代を安心して暮らしていくために必要なことをお話しいただきました。

1  人生100年時代を安心して暮らしていくために

今日は、人生100年時代を迎え、明るく元気に安心して暮らしていくために何が必要なのかについて、お話しさせていただきます。

私どもは、「おひとり様」といわれる人のため、家族に代わりに身元引受保証人になる等のサービスを行っているNPO法人です。おひとり様とは、本当にそうでなくても、「自分がおひとり様だと思っている人」も含みます。実際に、お子さん、ごきょうだい、甥御さん、姪御さんに囲まれて、すごくよい関係を築かれていても、私どもと契約している人もたくさんいます。
たとえば、娘がいるけれど遠くに住んでいて、今、困ったことがあってもすぐに来てもらえないという場合のように、本当に困ったときに頼れる人が近くにいない人が意外と多いのです。そういう場合、まずは、私どものような法人を使って、すぐに対応してくれる安心を1つ手に入れる。そして、必要に応じて、遠く離れたお子さんや親族に私どもから連絡する。そういう契約が非常に増えています。
自分で判断でき、行動できるうちはいいのですが、数十年後は、同じ状態ではありません。だんだん体が弱ってきたり、判断力が落ちてきたりすると、自分ではできなくなる。そうすると誰かの手を借りることになります。これまでは、子どもや家族と同居しているとか、近くに住んでいる場合が多かったので、できなくなった時も受け身でよかったのです。しかし、今は昔と違って生活範囲が変化し、ご家族が遠くにいることも多い。今の高齢者の皆さんは、「できなくなったら誰がやってくれるのだろう」と非常に不安があって、だから今日もこのセミナーに来てくださっているのだと思います。

                                                             りすシステムセミナー資料より作成

 2  どんな備えをしておけば安心か

      2-1 身元保証人はいますか?

    一昔前なら、病院とき、保証人に入院するの欄にお隣さんの名前を書いてもよかった。ご夫婦であれば、ご主人が入院する場合、奥さんが保証人の欄に名前を書けばよかったのです。しかし、近年そこが厳しくなりました。本当に保証人として認められるか、というところを受け入れ側でかなりチェックする。身元引受保証人に求められることは、下図のようにたくさんあります。

りすシステムセミナー資料より作成

 

これらのことができないと、受け入れる側の病院や、高齢者住宅が困ってしまうからです。
たとえば、病院に入院する、治療するという場合、病院側は「あなたに何かあった時に、連れてきてくれる人、どういった治療を受けたいか説明してくれる人、最終的な費用の支払いをしてくれる人はいますか」と聞きます。あるいは、高齢者住宅に入居する場合、入居契約の立ち合いから、万が一亡くなった時のご遺体の引き取り、遺品整理、費用の清算など様々な問題が出てきます。
身体機能や判断力が低下し、自分でできなくなった時のために保証人を立てておくことは大事であり、しかもその保証人になるということも、これだけのことをしっかりできる人に頼まなければいけないということを、まず認識していただきたいです。

  2-2「意思表示書」を作成のすすめ

では、具体的にどうするか。
まずは、「意思表示書」の作成をおすすめします。自分が病気になったらどんな治療を受けたいか、高齢者住宅に入居するならどういうところに入りたいか、死後、自分の体はどうしてもらいたいのか、お葬式はどうするか、お墓はどうしたいか。こういうことを考えて、それをご自分の頭の中だけで収めておくのではなくて、書きだしていきます。しかし、それを誰も見つけてくれなかったら、実現できません。なので、その意思表示書を信頼できる人に預けて、必要な時が来たら実行してもらうことが大事です。そのためには、きちんと委任契約をし、費用の準備(任意後見契約・遺言)をしておかなければなりません。

  2-3 医療はどうするか、住まいはどうするか

医療関係でもう少し詳しくいうと、たとえば病名や余命を告知してもらいたいか、否か、口から物が食べられなくなったら胃ろうにするか、しないか、終末期に入ったら延命措置を望むのか、望まないのか。
住まいについては、自分がどういう生活をしていきたいのか。多くの方は住み慣れた自宅にずっといたいと思うようですが、最近は、ひとりでいることに寂しさを感じる方も増えているようです。ただ、何十年も一人暮らしで、「いまさら誰かと一緒に暮らすなんて無理だわ」とおっしゃる方もいます。なので、「ゆいま~る」のような、賃貸住宅で自由度が高いけれど、フロントがあってサポートしてくれるスタッフがいる「サービス付き高齢者向け住宅」にスポットが当たっています。「いずれは誰かの目のあるところで暮らしたい」「最終的に体が動かなくなったら介護をしてくれるところに住みかえたい」など、これも元気な時から考えておきましょう。

  2-4 死後のことをきちんと決めておく

自分が亡くなった後はどうするか。当然自分ではできませんから、きちんと決めておくことが大事です。とくに、お墓問題では、後継ぎがいないので無縁墓になってしまうケースが増えています。また、お墓は不動産ではありません。墓地の管理者は寺や市で、その一角を借りているというシステムですので、管理費が必要になるわけです。次の世代が管理する義務を負って代々ずっと続いてきたけれど、自分の後に管理費を払う人がいない場合は、引き続きお墓に入ることはできません。同じ敷地内に永代供養墓や合葬墓がある場合はそちらに移るとか、墓じまいや、墓の引っ越しも増えています。
葬儀を希望する場合はどうするか。大きな会場でたくさんの人に来てもらいたいとか、お花をたくさん飾ってもらいたいとか、立派な戒名をもらいたいとか。関東では何もしないという場合もありますが、名古屋では本来は代替わりの儀式を兼ねていたので葬儀を行う方も多いと思います。今は、ご夫婦のどちらかが亡くなった場合、配偶者が喪主になることが多いのですが、本来は代替わりの挨拶も兼ね、「次の代は喪主のこの子だからよろしく」という場として使われ、喪主は次の当主でした。今はだいぶ薄れてきましたが、誰かがこの世から亡くなるということを広く知らしめるという意味では、お葬式はよいことではないでしょうか。一斉に来てほしい人を呼んで葬儀を行ったほうが一回で済んで、遺族も楽なのです。誰を呼ぶか、どんな葬儀にするか、自分で自分の演出をする。結構楽しいですよ。
お片付けも大事ですね。賃貸の場合は、全部片づけてきれいにして返却するのが義務ですから、全部処分するとか、誰かに形見分けするとか、自分で決めておく。普通の形見分けとは逆で、死んでいく人が決めるのです。他の人が欲しいといってもあげない(笑)。
死亡通知を誰に、いつ出すか。死亡原因は記すのか、学校の同窓会名簿に訃報を載せてもらうのか。年金、保険、公共料金の解約などは誰に託すか。

このように、亡くなった後はいろいろなことが動いていきます。これをきれいに片付け、遺族の負担にならないようにするためには、ご自分の意思を遂行してくれる誰かが必要です。託せる身内がいるのが一番ですが、安心して頼める人がいない場合は、私どものような法人を利用していただくのも一案です。
私どもは、リビングサポートサービスシステム(Living Support Service System)の頭文字をとって「Liss  system=りすシステム」といいます。自己決定による意思表示書を保管、公正証書による契約を締結し、家族(身元引受保証人など)の役割を担っています。託された費用をきちんと管理しているか、不正に使われないように、監督機関を担う別のNPOを立ち上げ、常に自助努力をしています。

お話を熱心に聞く参加者の皆さん

3  成年後見制度について

判断力がなくなった大人を守る制度として、成年後見制度があります。これは、介護保険とともに車の両輪として成立した制度です。体の介護が必要になった時の制度として介護保険が、その対として判断力が無くなった人を守る制度として成年後見制度ができたのです。介護保険のほうは利用されていますが、成年後見制度のほうはあまり知られていないようです。
成年後見制度には、法定後見と任意後見の2つがあります。
法定後見の方は、本人が判断することが難しくなって、周りが困って家裁に申し立て、程度によって後見人、保佐人、補助人が選任され、その方の生活をサポートするしくみです。裁判所が選任し、弁護士、行政書士、司法書士などが選ばれる場合が多いです。身内だと、相続問題に直結するので、これまではあまり選ばれなかったのですが、弁護士などの不正問題、実際に緊急時に駆け付けられないなどがあり、最近また身内に戻す動きも出てきています。また、後見人の手元には一定の金額しか預けず、残りは信託にするなどして、これでだいぶ不正が減ったといわれています。
任意後見は、自分が元気なうちに、判断ができなくなった時にお願いしたい後見人の候補者(受任者)を立て、契約しておくことです。本人の判断能力が低下したと診断されたら、受任者が裁判所に申し立て、任意後見監督人が選任され(後見人が不正をしないように監督人を決める。弁護士、司法書士などが多い)、そして本人の希望通り受任者が任意後見人となりその方の生活をサポートします。任意の場合は、監督人を決めるだけなので、わりとスムーズです。私どもも、ご本人がお元気な時に受任者として契約し、判断力が無くなった時、任意後見人としてご本人の生活をサポートしています。

 

4  遺言について

お元気なうちに考えてほしいのが「遺言」です。実は、「相続」とは似て非なるもの。遺言は自分の意思で遺産を分配できますが、相続は本人ではなく遺族が決めることになります。子どものいない夫婦の場合、たとえば「配偶者だけに残したい」と思っても遺言がないと、配偶者のほかに、亡くなった方の存命の親、きょうだい、甥・姪も相続人となります。相続の場合、相続人全員が同意しないと遺産は受け取れないので、しばしば争いになることもあるわけです。うちはみんな仲が良いから大丈夫、と言われる方もいますが、それでももめることは多々あります。また、「誰にも相続させたくない」「全額寄付したい」と思っても、遺言がなければその通りになりません。

 

5  自分のことは自分で決める

お元気なうちに、「自分のことは自分で決める」ということを隅から隅まできちんと網羅しておくことが、これからの世の中を賢く生きるために大切なことです。これまでは、多少の争いがあっても、下の代の人たちが話し合って、分担しながら家族の面倒を見て決めてきました。しかし、これからは、自分の意思を明確にし、信頼できる人に託すことが、自分にとってもご家族にとっても安心につながることを覚えておいてください。

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